10月米雇用統計
(写真=Thinkstock/Getty Images)

注目の米国10月の雇用統計が11月6日、日本時間22時30分に発表される。ドル円のここ2日の動きを見ていると、雇用統計を前に市場は早くも米連邦準備制度理事会(FRB)の年内利上げ、12月15−16日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げを織り込み始めたようだ。


イエレン発言で為替は米利上げを織り込み始めた

FRBのイエレン議長は11月4日の議会証言で「米経済は順調、指標次第では12月利上げの現実的な可能性はある」と発言した。FRBが一番重視しているのは雇用統計だ。

雇用統計が8月、9月とも市場のコンセンサスを大幅に下回ったことで、市場の見方は年内利上げなしとの見方に傾きつつあるなかで、イエレン議長がタカ派的発言をしたことで、ドル高を誘った。ドル円は8月後半以降2ヶ月以上レジスタンスとして意識されていた121.50水準を突破し、5日には一時122円をつけている。

ユーロドルもドル高でユーロは売られ、5月、7月に強いサポートとなっていた1.08の水準をうかがう動きとなっている。欧州中央銀(ECB)のドラギ総裁は、12月のECB会合で預金金利の引き下げを伴う大規模な追加緩和を実施すると示唆しており、ユーロドルもサポートを一気にブレークする可能性がでてきた。

イエレン議長だけでなく、他のメンバーも利上げの可能性について発言しはじめた。9、10月のFOMC直前には、メンバーの見通しにズレが目立っていた。今回は、ハト派の代表であったニューヨーク連銀のダドリー総裁がイエレン発言に追随して発言。フィッシャー副議長も原油安とドル高が一服すれば物価上昇率は目標の2%に近づくとして利上げを擁護する発言をしている。12月利上げに向けて、政策見通しや発言でタッグを組みコンセンサス作りをしている可能性が強そうだ。

ドル円はレジスタンスを突破し、100日移動平均の 121.76を一時突破した。本日の雇用統計がポジティブならば利上げの可能性がかなり高まる。今後は今までのレジスタンスだった121.5と100日移動平均がサポートとなりドルがさらに買われ安い地合になっている。