MSCAi組入れ,TOPICX組入
(写真=Getty Images)


11月18日から日本郵政とゆうちょ銀行がMSCI指数に採用

郵政3社の11月17日の東京市場引けの動きは強烈だった。日本郵政 <6178> が4円高、ゆうちょ銀 <7182> が7円高と引け値で急騰してプラスに転じて終えたのだが、注目して欲しいのは引けの出来高と売買代金。日本郵政が2200万株で418億円、ゆうちょ銀が2000万株、356億円の商いで、引け値で突出した商いを見せたのだ

これは日本郵政とゆうちょ銀行の2社が11月18日からMSCI指数に採用されるためだ。指数を計算するための基準値は採用日の前日である17日の引け値だった。

郵政3社は、東証株価指数(TOPIX)やMSCI指数、FTSE指数といった株式指数に採用されるから買い需要が見込めるという市場の解説を聞いたことがあるかもしれない。

こういった指数への新規採用や銘柄入れ替えに絡んで機械的に行われる商いをインデックスイベントといい、株式市場で知っておくべき大事なイベントだ。


インデックスイベントとは何だろう

MSCIとは、モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル社の社名の頭文字。同社は世界の23の先進国、23のエマージング市場の株式市場の指数を発表しており、これらの株価指数をMSCI指数と呼ぶ。

同指数がすごいのは各国の指数だけでなく、世界指数やアジア太平洋株指数といった国毎にウェイトをつけた地域や業種の指数を発表していることだ。たとえば、「MSCIワールドインデックス」というのは、23の先進国の株式市場に上場されている約1700銘柄の株価を基に計算されており、世界中の株式に投資する巨大な投資信託や年金の指標(ベンチマーク)として採用されている。

同指数で運用している資金はグローバルで1000兆円あると言われている。グローバルの巨大機関投資家が日本株のベンチマークとしているのは日経平均やTOPIXよりも圧倒的にMSCI日本株指数なのだ。

巨大な運用機関には、個別銘柄をトレードするアクティブ運用よりも、指数をトラックするETFのようなファンド運用であるパッシブ運用が多い。グローバルで調査することの大変さ、売買コストの高さ、マーケットインパクトの強さなどの理由からだ。

パッシブ運用のファンドで、特にベンチマーク完全連動で運用しているファンドが多い。こういったファンドは、指数の構成銘柄が変わると、その変更通りの商いを基準日に機械的にしなくてはならない。トラッキングエラーを防ぐためだ。

MSCIの日本株指数には、だいたい300-400銘柄が採用されている。現在は316銘柄程度。通常は、時価総額や流動性などを考慮して年に2回、5月末と11月末に銘柄入れ替えを行う。ただし、時価総額の大きい銘柄の新規上場があった場合、アーリーインクルージョン(早期採用)といってすぐに指数に採用する。