日本株銘柄フォーカス,伊藤園
(写真=PIXTA)


業績回復ながら利益率の一層の改善が課題

伊藤園が1日に発表した上半期(5月-10月期)の業績は増収増益となりました。売上高は主力の日本茶などの販売が堅調に推移したほか、海外でコーヒー豆の生産・販売会社DLTC社を買収したこともあって前年同期比8%の増収となりました。また、増収効果に加え、経費の抑制もあり営業利益は同23%増と計画を上回りました。

消費増税の影響が薄れるなか消費増税の影響で落ち込んだ売上高は消費増税前の水準に戻りつつあります。コーヒー豆の生産・販売会社を買収した影響で売上高が膨らんだこともあって連結ベースでは比較しにくいため単体で売上高を比べてみると、今期の単体売上高見通しは3653億円と、消費増税前の2014年4月期の3634億円をやや上回る水準になる見込みです。

しかし、利益水準は2014年4月期の水準を大きく下回ったままです。今期の単体の営業利益は101億円の見込みで、2014年4月期の160億円に遠く及びません。このため消費増税前に5%程度あった連結営業利益の利益率は前期の2%台から改善するものの3%台にとどまる見込みです。

今期の営業利益は従来予想を1億円上回る前期比32%増の151億円となる見込みで、5割近い営業減益となった前期から今期は回復が期待されています。消費増税前の利益水準を維持している飲料メーカーもあるなかで5%という以前の営業利益率をいかに取り戻すのが今後の課題だといえそうです。

金山 敏之
マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト

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