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手元に資産を残すために…

家や土地の相続で困らないための5つのポイント

無し
(写真=PIXTA)

平成27年に相続税が大きく改正され「親はお金持ちではないから相続税の心配は必要ない」とも言っていられない状況になった。なかでも、不動産の相続は資産価値によっては納税額が高く支払えないケースや、分割するのが難しくトラブルが発生するといったケースも考えられる。手元に全く資産が残らなかったということが起こらないように、ここでは、相続対策の5つのポイントを紹介したい。

①「自分は関係ない?」は危険

まず、1つ目のポイントは相続税の改正について確認しておくことだ。「相続問題は自分には関係ない」と考えている人は、身内に突然の不幸があったときに思わぬ事態に陥るかもしれない。というのも、平成27年の相続税の基礎控除の改正により、課税対象者が拡大しているからだ。

たとえば、法定相続人が3人の場合、改正前の基礎控除は、5,000万円+(1,000万円×3人)=8,000万円だったが、改正後は3,000万円+(600万円×3人)=4,800万円と、3,200万円もダウンしている。

相続税の基礎控除が縮小されたことで、これまで相続税とは無縁であると考えていた家庭でも、対策が必要となるケースが相当増えると考えられる。特に首都圏は不動産価格が上昇していることから、持ち家が有る場合には相続税の対象となる可能性が非常に高い。

②「どれくらいかかりそうなのか?」を知る

2つ目のポイントは、実家の資産価値をあらかじめ調べておき、相続税が発生するかどうかイメージしておくことである。

相続における土地の評価額は「路線価」または「固定資産税評価額」と呼ばれる価格を基準に算出する。路線価は国税庁のホームページで確認でき、路線価が表示されていれば「路線価×面積」(路線価方式)で相続に関するおよその評価額がわかる。路線価が表示されていない土地の場合は、固定資産税評価額に国税庁で決められた倍率をかけ「固定資産税評価額×倍率」(倍率方式)で算出することができる。

たとえば、父親から母親への相続(いわゆる一次相続)では特例等を使えば相続税がかからない場合も、母親からの相続(二次相続)のときには、家族構成や居住状況によって特例が使えないケースが増加する。二次相続の際には特に事前に把握しておく必要がある。

③相続前からできる4つの準備

相続税の対象となり納税資金が手元にない、長男が相続物件に引き続き居住しているため兄弟で分割できず揉めるというケースもよくみられる。

そこで3つ目のポイントとして、相続前から納税資金を準備しておくことや、相続財産の圧縮による備えにより、上記の様なケースを回避する方法がある。具体的には、「生命保険を活用」「暦年課税贈与」「養子縁組を活用」「話し合い」などである。

まず、「生命保険を活用」することで納税資金の準備、遺産分割問題への対処、相続財産の圧縮などに活用することができる。生命保険には死亡保険金に係る「500万円×法定相続人数」の相続税の非課税制度があり、相続財産を更に圧縮することができる。

他に相続財産を圧縮する方法としては「暦年課税贈与」により贈与税の基礎控除額110万円を毎年法定相続人に贈与していくことで、相続財産を減らすことができる。たとえば、法定相続人が妻と子ども3人であれば1年に110万円×4人=440万円の財産を減らすことが可能だ。

また、子どもがいない夫婦が姪や甥に相続させたいと考えるケースでは、遺言にその旨を記載することで相続することはできる。しかしながら、一親等の血族や配偶者以外は、相続税の額が2割増しとなるため税負担が大きくなる。そこで注目されるのが「養子縁組を活用」することである。文字通り養子縁組することで2割加算なしで財産を相続させることが可能となる。また養子縁組で法定相続人の数を増やすことで相続税の基礎控除、生命保険金の非課税枠を増加することもできる。

もちろん、基本的な大前提として「話し合い」をしっかりしておくことも重要である。一次相続だけでなく、二次相続も考えた配分を検討するほか、遺産分割の難しさを考えて、生命保険、暦年課税贈与を活用して資金の準備についても時間をかけて話し合うことができれば安心である。

④相続後にできる3つの対策

4つ目のポイントは、相続後の対策である。相続後の対策としては「代償分割」「現物分割」「換価分割」がある。

「代償分割」とは相続人の1人または数人が、他の相続人より多くの遺産を相続する代わりに、他の相続人に対してその差額分を金銭や物で固有の財産から支払うものである。ちなみに、生命保険の死亡保険金は固有の財産として扱われる。

「現物分割」は、財産の一つ一つを誰がどの様に取得するのかを決める方法である。単独で取得する場合もあれば、法定相続分や遺産分割協議文でまとまった相続分に応じ、共有で取得することも可能だ。

また、「換価分割」とは相続財産を第三者に売却し、現金化して相続人で分け合う方法である。

⑤親とのコミュニケーションも大切

最後のポイントは「親とのコミュニケーション」である。親が亡くなる前提での話ということもあり、子供の方から話を切り出しづらく、親の財産がどれだけあるのか把握できずに事前準備ができていないケースは意外と多いのではないだろうか。

ある日、突然の不幸で相続が発生した時に納税資金が準備できておらず、相続を放棄せざるを得ない状況は避けたい。親が築き上げてきた財産だからこそ大切に守り、有効的に受け継ぎたいものである。親が定年退職を迎えるタイミングなどに「第二の人生をどうするか?」「老後のマネープラン」などの話題から相続税の改正について触れながら話してみてはどうだろうか。

事前にしっかり準備しておく「相続対策」は、一番懸念される残された遺族たちに相続の争いが生じない「争続対策」としても有効である。また、不明な点があれば必要に応じて税務署等に確認や相談をすることも大切だ。ともあれ、「争続対策」「納税資金対策」「節税対策」を事前に準備するかしないかで残りの人生にも大きく影響することを念頭において検討したい。

家や土地の相続で困らないための5つのポイント
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