(写真=PIXTA)
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FOMCの注目点

日本時間28日の午前4時に米国で連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表が行われる。本レポートではマーケットの混乱が収まらない中どのような点が注目されるのかなどについて記したい。

収まらぬ市場の不安とその背景

マーケットの不安はなかなか収まらない。昨年末から1月26日までの株価騰落率はダウ平均▲7.2%、ナスダック総合指数▲8.8%、DAX指数▲8.6%、日経平均▲12.2%、ハンセン指数▲13.9%、上海総合指数▲22.3%と世界中の主要な株価が年初から大幅に下落している。

下落の背景として、原油価格の暴落とその先の信用危機の連鎖不安、そして懐事情の厳しくなった中東マネーの換金売り、中国経済の鈍化不安などが指摘されている。

加えて指摘されているのがFRB高官の利上げに対する強気な姿勢だ。FRBのフィッシャー副議長は年明けに、「市場の見込んでいる年2回の利上げというのは少なすぎる。(12月のFOMC後のプロジェクションで示された)年4回程度というのが概ね妥当である」という主旨の強気な発言をした。

確かに12月分の雇用統計は非常に好調で、労働市場の回復は持続している可能性が高い。ただ、足元で発表されたその他の経済指標は冴えないものが散見される。例えばISM製造業景況指数が2ヶ月連続で50割れ、小売売上高も前月から悪化、鉱工業生産や設備稼働率なども下振れている。

これらを反映し、1月20日にアトランタ連銀が発表した10-12月期のGDP成長率予測はわずか0.7%である。さらにここへ来て労働市場の先行指標である新規失業保険申請件数にも増加(悪化)の兆しが見えてきた(グラフ参照)。

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現段階で過度な懸念は不要だろうが、果たして本当にこのような状況の中年4回の利上げを実現できるのか、そしてもし実現した場合に米国経済は腰折れしてしまわないのかという不安をマーケットは拭えないのだろう。

イエレンFRB議長と議長の座を争ったサマーズ元財務長官は、テレビのインタビューに対し「世界経済が年4回の利上げに耐えられたら驚きだ」とまで言い放った。