(写真=PIXTA)
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日経平均予想レンジ 17,000~17,683円

今週は、日米の金融政策を見極めたい姿勢が強まり、米国株、原油、為替相場を睨み神経質な展開となった。こうしたなか、日経平均は一時16,652円(1/26)まで売られたものの、原油価格の上昇や円安含みの為替に加え、日銀の金融政策を手掛かりに、週末終値では17,500円台を回復した。

週間株式相場見通し1

注目されたFOMCでは、大方の予想通り追加利上げの見送りが決定した。ただ、声明で世界の経済、金融動向を注視する姿勢を指摘し、期待した3月利上げを否定する踏み込んだ文言が組み込まれなかったことで、3月の会合で追加利上げが実施される可能性が残り、NYダウは16,000ドルを挟み神経質な展開となっている。

一方、1/29開催の日銀会合は、当座預金に付く金利を現行の0.1%からマイナス0.1%に引き下げる決定をした。欧州に続くマイナス金利の導入となる。ただ、マイナス金利導入による収益悪化が懸念される銀行株が売られ、日経平均も荒い動きとなった。

今週から、昨年10-12月期の決算発表が本格化した。一部大手電機や総合商社の巨額損失によって、日経平均採用銘柄の1株当たり予想利益は1/28に1,197円まで下がった。昨年12/1の日経平均20,012円時点では、EPSは1,273円、PERは15.71倍であるから、今回の決算では中国の景気減速や円高による影響もあって下方修正され、これに沿って日経平均は予想利益に対して下振れた。

結果として、PERは13.88倍(1/26)に下がり、今後決算発表を経て下振れであることが確認されれば、日経平均は予想利益に対してPER15倍程度の18,000円を回復してもおかしくない。

需給面では、裁定買い残高は大幅に減少し、下値を売り込みにくい状況となった。昨年11/27時点では買い残高3兆5,900億円(株数21億3,700万株)であったが、1/22現在では同2兆1,100億円(同14億4,700万株)と大幅減少し、ポジション解消は最終段階に達したとみられる。

従って、きっかけ次第では裁定買いから株価押し上げ効果が十分期待される。以上、来週の相場は、原油価格・円相場や日米欧の金融政策への期待を背景に、自律反発力を試す展開とみている。

ただ、企業業績の下方修正への不安感などから個別銘柄の選別物色は強まってくるだろう。日経平均のレンジとしては、上値は25日線の17,683円が目処となり、下値は節目の17,000円が意識される。

週間株式相場見通し2

伊藤嘉洋(いとう・よしひろ)
岡三オンライン証券 チーフストラテジスト