(写真=PIXTA)
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日経平均予想レンジ 16,500~17,378円

今週は、先週末に決定された日銀の追加緩和を受けた欧米株高や円安進行を好感して、日経平均は週初17,900円台に買い進まれた。しかし、その後はWTI原油先物価格の下落や米追加利上げ観測後退によるドル売り加速が嫌気され、4日続落から16,600円台前半まで売られるなど波乱の展開となった。

波乱の一因となった原油相場は、OPECとロシアなど非加盟国とで協調減産合意に向けた姿勢が伝わり、34ドル台後半まで買い進まれた。しかし、2/7OPEC緊急会合開催は未定との報道がなされ減産観測が後退、2週間ぶりに30ドルを割り込み警戒感が強まった。

こうしたなか、1/29に日銀が当座預金の一部をマイナス金利に決定。日経平均は2日続伸から823円上昇した。しかし、その後の4日間で1,200円強下落したことで、今回の追加緩和効果は剥落した。昨年末からの世界的な株安連鎖の主因は中国経済の減速懸念や原油価格の下落であり、これらが依然、払拭されていない現状が改めて浮き彫りになったといえる。

テクニカル面では、25日騰落レシオや25日移動平均線との乖離率などかなり売られ過ぎのシグナルが示すように、先週は自律反発力を試す展開となった。しかし、日経平均は12/1高値20,012円から1/26安値16,017円の半値戻しの水準である18,017円を手前に押し戻された。もっとも、17,905円(1/21)の戻りは47.2%となり、上昇に一服感が出やすい水準まで自律反発したといえる。日経平均は節目の16,500円で下げ止まり、2番底形成から外部環境の落ち着き次第では戻りを試す余力は残っているとみている。

一方、直近の下落相場で東証1部の予想配当利回りは2.02%に上昇しており、3月末に向けて注目しておきたい。10年債利回りの9倍近い利回りは妙味十分で、配当取り狙いの動きは高まってきそうだ。また、企業の自社株買いが期待される。今年度の自社株買い計画を達成する企業の、自社株が下落したタイミングを捉えての買いは相場の支えとなりそうだ。さらに、空売りした借株の返済期限(3月末)を迎えての買い戻しも期待されるなど、いずれも相場の支えとしての効果は大きい。

以上、決算発表がピークを超え、世界的な景気減速が懸念されるなか、来週の相場は原油価格や為替相場など外部環境を睨み、底入れから出直りを探る展開と捉えている。日経平均のレンジとしては、上値は25日線の17,378円が目処となり、下値は節目の16,500円が意識される。

週間株式相場見通し2

伊藤嘉洋
岡三オンライン証券 チーフストラテジスト