週間株式相場見通し,協調政策期待
(写真=PIXTA)

日経平均予想レンジ 15,632~16,385円

今週は、ECBの追加緩和期待から欧州株が上昇し、原油価格も持ち直すなど外部環境の改善から、リスク回避姿勢は和らいだ。日経平均は、欧米株高に加え円高一服を手掛かりに、2月下落分の半値戻し水準(16,385円)近くまで戻り足を強めた。しかし、週末には円高進行でリスク回避が強まり一時15,800円を割り込んだ。

外部環境は落ち着きを取り戻してきた。波乱の一因となった原油情勢は、OPEC・サウジなどの主要産油国が産油量の凍結で合意し、過度な不安心理は後退しつつある。

一時、増産意欲の高いイランが合意に賛同するか不透明感が強まったが、イランも合意を支持したことで市場に安心感が広がってきた。ただ、協調減産が見送られ、その実効性に懐疑的な見方も残っており、引き続き懸念材料として注視していく必要はありそうだ。

一方、欧州では、ドイツ銀行が約6,000億円の自社債券買い戻しを発表し、2/15にはドラギ総裁が「金融市場の混乱、もしくはエネルギー価格の下落がインフレ期待に影響を及ぼす事態になれば、3月の理事会で政策緩和に踏み切る用意がある」と改めて述べた。

韓国高官は2/26からのG20会合で政策協調を呼びかけるなど、政策期待が高まってきたことも投資家心理を改善させ、世界株安の歯止めのきっかけとなった。

国内では、内閣府が2/15発表した2015年10-12月期GDP速報値は前期比0.4%減、年率1.4%減となった。海外経済の減速で輸出が減少したほか、国内需要も消費や住宅など家計部門が悪化したことが要因となり、2四半期ぶりのマイナス成長となった。足元の金融市場の混乱の影響で、1-3月期への懸念の高まりが危惧される。

政府は2016年予算案の3月成立を目指す方針を確認した。予算案の成立にメドがたてば、次は追加経済対策等となる。夏の参院選や5月のサミット議長国として経済対策を打ち出し、市場の期待をつなぎ留めることが期待される。

テクニカル面では、5日線が上向き、短期的な自律反発を試す余力は残っている。ただ、2/1高値から2/12安値の半値戻しで跳ね返され、戻り売り圧力の強さが意識されている。さらに、25日線16,663円挑戦には売買エネルギーの拡大が鍵を握る。

以上、来週の相場は、外部環境を睨み協調政策期待を支えに半値戻しを見極める局面と捉えている。日経平均のレンジとしては、半値戻りの16,385円が上値メドとして意識され、下値は2/17安値15,632円がメドとなる。

週間株式相場見通し

伊藤嘉洋
岡三オンライン証券 チーフストラテジスト