「健康寿命」という言葉自体はかなり知られてきたものの、本当の意味やその重要性についての理解はあまり進んでいません。

健康寿命と平均寿命との違いや、健康寿命延伸のための海外でのヘルスケアデータの活用例、また日本での導入への取り組みについて紹介します。

健康寿命
(画像=PIXTA)

そもそも「健康寿命」とは何のこと?

WHO(世界保健機構)が2000年に提唱

健康寿命とは、WHO(世界保健機構)が2000年に新たに提唱した指標で、日常的・継続的な医療や介護に依存しないで生きられる期間のことです。WHOが健康寿命を提唱してからは、平均寿命を延ばすだけでなく、健康に生活できる健康寿命の期間をいかに延ばすかに各国の関心が集まっています。

平均寿命と健康寿命の間には、大きな開きがあるのが現状です。かい離が大きければ大きいほど支援や介護が必要な期間が延び、健康上の問題だけでなく将来の社会保障や経済政策にも大きな関わりがあることが指摘されています。

日本の「平均寿命」と「健康寿命」の間には約10年という大きなギャップ

健康寿命と平均寿命の差
(画像=ZUU online編集部作成)

上記の図表からもわかるとおり、健康寿命は男女とも延びてはいるものの、比較可能な2016年の集計値を使って平均寿命と健康寿命を比べると、男性では8.84年、女性では12.35年もの開きがありました。つまり、男性では8年以上、女性では12年間以上も「健康に生きられない」生活を余儀なくされるということです。

さらに言えば、平均寿命が0歳から何歳まで生きられるのかを表す指標とは別に、平均余命(「ある年齢の人が、あと何年生きることができるのか」を表している期待値)との比較では、現在65歳の女性の平均余命と健康寿命の差は約15年と開きが大きくなります。

今でも90歳まで生きるのが2人に1人、100歳まで長生きするのが16人に1人という時代の中、健康で自立した生活ができる期間をできる限り長くすることは大きな課題と言えます。

今後、平均寿命や平均余命が延びるにつれて健康寿命とのギャップがさらに広がれば、健康上の問題だけではなく、医療費や介護費の増加による影響も懸念されることになります。国の財政を圧迫するだけでなく、家計への負担も避けられないかもしれません。社会保障制度を維持するためにも、健康寿命の延伸が期待されるところです。

健康寿命を伸ばすにはヘルスデータの活用が鍵に?

健康寿命を伸ばすために、ヘルスデータを活用しているのがイスラエルです。

イスラエルでは、個人の医療データが出生時から継続して蓄積されています。このデータをAIなどで分析することで、医療サービス、健康維持などに活用しているのです。

将来的には、AIを利用して、過去の診断履歴等から今後注意した方が良いと思われる病気を推定し、「早めにこの検査を受けるように」などと個別に提案することも可能になると言われています。

日本においても産官学でヘルスケアデータ活用の活発化に期待

日本政府も、こうしたイスラエルの取り組みに注目しています。2019年には、「次世代ヘルスケア・システムの構築」「健康寿命の延伸」といった政府方針に基づき、イスラエル経済産業省との間で協力覚書に署名しています。

またイスラエルのように、日本においても個人自らの医療・健康情報を収集し一元的に保存するしくみである「PHR(Personal Health Record)」を活用して予防・健康づくりなどに役立てるとともに、本人の同意を得て医療・介護現場で役立てる政策も政府内で検討されています。

特に、健診データをクラウド上で管理し、医療機器とつなぐIoMT(Internet of Medical Things)への応用が進めば、日本人の健康管理は大きく変化する可能性があります。

※KRD Nihombashiは健康保険の使用ができない、自由診療の健診施設です。 健診は、スタンダード、ライト、「歯・目・血」、プレミアム、レディースの各コースをご用意しており、 料金はスタンダードAコースで13万7500円、Bコースで12万1000円、プレミアムでは男性コース22万円、 女性コースは24万8000円となっています。各コースともに、70項目以上の検査項目を実施し、 受診者さまの健康管理をサポートいたします。料金の詳しくは以下をご確認ください。
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