
普通のサラリーマンが、経済的自立を伴った上で早期リタイアする「FIRE」を実現するにはどうしたらよいのか。
普通のサラリーマンから投資を始め、年間3,000万円の不労所得を得て2年前にFIREを達成した「無敵の投資家」こと村野博基氏(45)は、お金持ちになる人の頭の中にはある一定の数式があると言います。
FIREを目指すための前提ともいえるその数式とは――。
(※本稿は、村野博基『43歳で「FIRE」を実現したボクの“無敵”不動産投資法』(アーク出版)の一部を再編集したものです。)

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「お金持ち」になれる数式
お金持ちになるには、一定の数式があります。
Z=a(X-Y)+b
Zは財産、つまりお金持ちの度合いです。Xは収入、Yは支出、aは時間や期間、bはその時点の資本を示しています。
たとえば20歳の人が60 歳になったときの財産を考えると、「40 年間の収入−40 年間の支出+ 20 歳時点の財産」となります。このことから次のことがわかります。
・ お金持ちかどうかは、収入や資産額だけで判断できるものではない。収入が多くても支出が多ければお金持ちにはなれない。ちなみに世界一のお金持ちとは「ものすごく稼ぐ人」ではなく、「一銭も使わずに毎日生活できる人」。
・ 日本では60 歳以上が資産の7割を占めるといわれるが、時間(a)が大きかったので当然。若い人はこれから(a)がたくさんあるので悲観しなくてよい。
・ X-Y がプラスであれば、長生きするほど財産は増える。貯金(b)を増やすより収入(X) を増やしていけば、老後はまったく心配しなくてもいい。
・ 貯金(b)はその時点のものだが、収入(X) や支出(Y)は時間(a)の関数で変化していく。よって、これからの人は「a、X、Y」を重視したほうがよい。
・ 支出(Y)を減らすことには限界がある。また、収入(X)を増やすことは時間あたりの単価を増やすということで、決して長時間働くということではない。
このことから、これからお金持ちになるには、収入を増やすか支出を減らすしか方法はありません。時間(a)はみな平等にしか与えられていないのですから。
自然とお金が集まる時間の使い方
しかし、ここではあえて(a)を増やすことを考えてみましょう。時間は不思議なもので、直線でもあり、波でもある。時間には「パラレルワールド」という考え方があり、簡単にいうとボクが働いている間、ボクのコピーにも働いてもらうと、なんと給料は2倍になる! 姿かたちや性格がコピーされている必要はなく、ボクと同じように稼いでくれればボクのコピーです。わかりやすくいうと、ボクのお金はボクのコピーで、ボクが会社で働いている間に、お金にも働いてもらうのです。
これはみなさんも無意識にやっていることです。たとえば60 分かかる仕事があり、1人でやれば60 分かかります。でも10 分を誰かに教えるために使い、その人をコピーにします。その人と一緒にやれば10 分+ 30 分で計40 分で作業が終わります。さらに自分がやらずに他のことをしていても、70 分で作業は終わるのです。
会社もお金も不動産も同じ。お金や不動産は24 時間働いても文句はいわず、きちんと仕組みをつくっておけばボクが遊んでいてもお金を稼いでくれます。それが「投資をする」ということです。取引とは「何かを払って何かを得ること」。つまり不動産投資とは、1000 万円を払って月5万円稼いでくれる仕組みを購入すると考えるのです。
昔見たアニメで、多様な能力を持った敵キャラたちが次々に登場し、主人公を苦しめていました。そのなかで「時間を操る」能力は炎よりも氷よりも強力で、とても納得したことを覚えています。
時間を制する者が投資で成功するのです。