「人生100年時代、生涯現役」 「シニアが活躍できる社会に」

昨今、メディアなどで頻繁に見かける、
年齢にかかわらず仕事をし続けることを推奨するメッセージです。

では、あなたは実際に定年後も働き続けたいですか?

少子高齢化が進むなか、「いつまでも元気でいる」ことは重要です。

ただ、それが「いつまでも働き続ける」ことと同じ意味ではありません。

そこで今回、定年後も仕事をし続けることに「No」を唱え、
家賃年収1,600万円を実現しFIREを達成した元サラリーマンの台場史貞氏と内田裕樹氏にお話を伺うことにしました。

不動産投資を始めた当時、どこにでもいる40代の中年サラリーマンだった二人。
そこからどうやって不動産投資への一歩を踏み出したのか―。

定年後も働き続けますか?家賃収入1,600万・早期リタイアコンビが不動産投資を始めるまで

目次

  1. 退職までの期間を指折り数えていた会社員時代
  2. サラリーマンのほうが10倍、リスクは高い
  3. 不動産会社に騙されかけて失った5年間
  4. ローン3カ月分+修繕費用が予備資金の目安
  5. 「とりあえずやってみる」ができるのが東京中古ワンルーム

退職までの期間を指折り数えていた会社員時代

―お二人とも都心の中古ワンルームを中心に物件を買い進められ、実際に経済的自由を達成しています。経済的自由を達成して何か変化はありましたか。

台場 やっぱりストレスの量はかなり違うと思いますね。仕事をしていた時は胃薬をしょっちゅう飲んでいました。しかし、仕事を辞めてからしばらくして「そういえば最近、胃薬を飲まないな」と思うようになって。

その後、人間ドックで調べた際に医者から「あなた、十二指腸潰瘍のひどいのが治った跡がありますね」と言われました。そうしたことを考えると、会社に勤めている時はかなりストレスあったんだなぁというふうに思いましたね。

内田 私が経済的自由を達成したのが今から2年以上前なんですけれど、それ以前は人並みにはストレスがあったと思います。

自分で作った不動産投資のシミュレーションを見ながら「経済的自由を達成するまであと5年、あと4年、3年半…」とカウントダウンをしていた時期もあります。ただ、あと2年くらいになると、あまり意識することが減ってきました。

いつのまにかストレスが気にしなくてもいいレベルぐらいまでは減ったのかなと思います。実際に経済的自由を達成した後も数年間は仕事を続けていましたが、ストレスがほとんどないサラリーマン生活を送ることができましたので、非常に助かりましたね。

サラリーマンのほうが10倍、リスクは高い

―お二人が不動産投資を始めようと思ったきっかけは何だったんですか。

台場 サラリーマンを続けることが正しいことだとは思っていなかったからです。実は私、3回転職しているんですよ。1社目は倒産したということもあるんですけれども、そういう意味もあってサラリーマンが安定志向だっていう考え方が全くないんです。

世の中にはサラリーマンは安全だと思っている人が多いと思うんですが、そういう考え方が全くないんですね。不動産投資を始めてからは、不動産投資の方がリスクないと私は思っているほどです。場合によると、不動産投資とサラリーマンを比較したらサラリーマンのほうが10倍くらいリスクは高いと思っています。

そういう認識から、いつかは不動産投資を始めたいというふうに思っていました。

―不動産投資は空室や滞納のリスクがあると言われますが、実際やられてみてもサラリーマンのほうがリスクは高いと確信を持って言えるものですか。

台場 そう思いますね。確かに、不動産投資には空室リスクがあります。例えば所有物件が1戸しかなくて、たまたま空室が重なると非常に危険があるということは言えるかもしれません。ただ、都心のワンルームであればそういったことは稀ですし、だんだんと物件を増やしていけばいくほど、そのリスクは下がっていきます。

―なるほど。内田様はいかがでしょうか。

台場 私の場合は、親と親戚が不動産で資産を拡大していたのを子供の頃に見ていまして、その当時から「不動産ってすごいな、なんか面白そうだな」っていうのはありました。根本的にはそれがきっかけだったと思います。ですので、いつかチャンスがあればやりたいとは思っていました。

不動産会社に騙されかけて失った5年間

―お二人とも40代で不動産投資を始めていますが、養育費などがかかる時期かと思います。そこでの躊躇はなかったんでしょうか。

台場 最初のころは怖かったので、全額一挙に投資したわけではなく、少しずつ資金を投入していました。今ではもっと投入した方が良かったと思っているんですけど…。

ただし、家族を説得するために「これだけの資金は手をつけずに残しておきます。だからこの残った部分は投資の方に回させてほしい」ということを話して、説得して始めました。

内田 私も最初は怖くてなかなか決断ができませんでした。最初の1戸目を買うまでに出会った不動産会社に騙されかけたこともありましたので…。それがあって5年間、足踏みというか、全く動けない状態が続きました。振り返ると、これが私の不動産投資の中で最大の失敗です。

―騙されかけたとは、具体的にどんな状況だったのですか。

内田 新築の区分マンションを販売していた不動産会社で、物件の見学ツアーに参加したんです。新築なので当然、綺麗な物件を見せられて。当時はまだ全く知識がない状況ですから、何を質問していいか、何がわかってないかがわからないという最悪な状態でした。

それでも一つ、気になったのが、新築で買ってそれが中古になったらやはり価格が下がるんだろうなと思ったんです。そこで担当者に「将来、物件が中古になったらどのぐらい価格が下がるものなんでしょうかね」と、そういう趣旨の質問をしました。

そのときに返ってきた答えが「大丈夫ですよ、『価値』は下がらないんで」っていうことでした。私は「価格」がどうなるのか聞いたのに対して「価値」が下がらないっていうふうに返ってきたんですよ。

価値は人それぞれ「価値観」が違うため間違いではないですが…。そのときは気がつかなくて、価格が下がらないんだっていうふうに思ってしまいました。

しかしちょっと考えて「下がらないって言っても中古だから、ある程度下がるんじゃないか」と思いました。ですので、その不動産会社が過去に販売したデータをウェブから拾ってきてですね、築年数ごとの価格をグラフ化していったんですよね。

そうすると新築から半年や1年経つと、いきなり3割ぐらい価格が下がり、5年ぐらいかけてどんどん下がっていることに気が付きました。それですぐ電話して「契約しません」って断りました。

ローン3カ月分+修繕費用が予備資金の目安

―それは大変でしたね…。話は変わりますが、不動産投資を始めるにあたって、いわゆる余剰資金はどれくらいあればよいでしょうか。

内田 不動産投資を始める際、1戸目からローンを組んで買われる方が多いかと思います。その場合は空室や空室に伴う修繕費用に備えて、その分の費用は残しておく必要があるのかなと。

私の場合、実際の空室は平均すると1カ月弱ぐらいなのですが、何かの拍子で少し延びることもあり得ます。そう考えると、最低3カ月分のローン返済資金と修繕にかかる費用金額ぐらいをプールしておけばいいのかなとは思いますね。

一方で、最初から現金で1戸か2戸買って、それに加えて借り入れをして追加で物件を購入するパターンでしたら家賃収入から賄えるかな、と思います。3戸同時の空室っていうのはほとんどありませんから。

「とりあえずやってみる」ができるのが東京中古ワンルーム

―ありがとうございます。では、お二人のように、これから始める方に不動産投資で資産形成を行う上でのポイントがあればご教示いただけますでしょうか。

台場 そうですね、やはり始めるまでに時間をかけてしまう方が多いんで、とにかく最初の1戸を早く買うところまでを何とかやってほしいと思います。

確かに、始めるときに「危ないんじゃないか」というのはどうしても思ってしまうと思います。ですが、やはりやってみなければ分からないというのも、どこかにあるはずで。

そういう意味で私が推奨しているのが、東京の中古ワンルーム。これだったら不動産投資の中でも非常に安全サイドに振ったやり方で、私から見るとほとんどリスクがない方法だと思います。

ですから、最初の1戸を買ってから、運用しながら不動産投資について勉強していくっていう形をとった方がいいのではないかと思います。それまでに本当に5年、10 年を費やしてしまうタイプの方が結構多いんですよ。

そういう方をみると、この人は時間をロスしているな、と感じます。

―あまり先ばかりを見るのではなくて、まずは1戸やってみようと。

台場 そうですね。不動産投資を始めると、自分の生活の中のリズムなども変わってくると思うんですよ。やはり投資家としての道を歩み出すという、その一歩が大事だと思いますね。

台場 史貞氏
台場 史貞氏 Fumisada Daiba
名古屋の理系大学卒業後エンジニアとして就職するが、 自分では回避できない理由が発生し3度の転職しながら4つの会社を渡り歩く 波乱万丈のサラリーマン人生を経験。

会社に依存し過ぎた自分の経済状況から脱却すべく 2004年に安全性を重視した中古マンション投資を開始。

2012年に税金対策として妻を社長とした資産管理会社を設立。
投資経験を生かし先輩投資家の一人として相談に来られた方を幸せに導くことを ライフワークとして活動中。

著書に「サラリーマンを辞めたくなったら読む不動産投資の話」「私が東京の中古ワンルーム投資で自由な人生を手に入れた方法」(いずれも秀和システム)「妻を社長にしてワンルーム経営」(かんき出版)
内田 裕樹 Uchida Yuki
内田 裕樹氏 Yuki Uchida
広島県出身の55歳。元金融マン。
大学卒業後、大手証券会社に就職するもバブル崩壊の影響で倒産。

中堅の銀行に転職した後、 43歳のときに不動産投資を開始し、半年間で5戸までマンションを増やす。
その後、マンションを買い進めて今では11戸のマンションを保有し、アパート経営にも着手。

2019年に『不動産投資で上がり(ゲームでいう上がり)の状態』に到達する。2022年6月末で銀行を退職し早期リタイアを達成する。

著書:「55歳にして月間の手取り家賃収入100万円!元金融マンが明かす『資産を作るなら株や投資信託ではなく不動産投資にしなさい!』」(アーク出版)