2020年7月時点で金融機関の預金金利は商品の種類にかかわらず1%未満だ。ただ金融機関によって金利の差があり、低いところと高いところでは、その差が何十倍、何百倍にもなることもある。また普通預金と定期預金を比べても数倍の差がある。

0.001%や0.01%といった低金利であっても預金額が大きくなると預ける金融機関や選ぶ金融商品によって受け取る金利の額は大きく変わるため注意しておきたいところだ。そこで、今回は普通預金との比較やさまざまな金融機関の定期預金金利について解説する。

目次

  1. 1992年には4%を超えていた定期預金金利
  2. 普通預金と定期預金の金利差は
  3. 実店舗を持つ銀行とネット専業銀行で差が出る定期預金の金利

1992年には4%を超えていた定期預金金利

定期預金金利
(画像=PIXTA)

2020年7月15日時点におけるメガバンクの定期預金(預入期間1年)の年利は0.002%である。例えば1年物の定期預金に100万円を預入れても「100万円×0.002%=20円」となり得られる利息はわずか20円(税引き前)だ。日銀の公表している「銀行預金金利(1994年10月3日まで)」によると1992年6月6日の定期預金の平均金利は4.15%と4%を超えていた。

しかし、1995年には約0.5%となりそれ以降は2020年7月現在まで1%を超えることがないままの状態となっている。このような金利の動きは、日本経済の動向と無関係ではない。1990年代にバブル経済が崩壊し不良債権を抱えた金融業界の中には破たんするところも出た。また、1994年には金利の自由化が完了して公定歩合が日本銀行の金融政策に金利が影響を受けなくなった。

これに伴い金融業界の自由競争が進み1997年からは「日本版金融ビッグバン」と呼ばれる改革が進んだ時期でもある。金融機関は生き残りをかけそれまで横並びであった各種手数料や金利を独自に設定。さらには、中小銀行の再編成を経て地域をまたいだメガバンク、2000年代に入ると店舗を持たないネット専業銀行が続々と誕生したのである。

普通預金と定期預金の金利差は

預金金利は金融商品によって異なる。最も分かりやすいのが普通預金と定期預金の金利の差だろう。2020年7月15日時点におけるメガバンクの普通預金金利は0.001%。定期預金の金利は預入額や預入期間(満期までの期間)によって変動するが、普通預金は預入額や期間に関係なく金利は一定である。

ただ、メガバンク、ネット専業銀行のいずれも普通預金よりも定期預金の金利が高い。さらにメガバンクでは定期金利の金利は普通預金の2倍であるのに対しインターネット専業銀行では5倍以上になるなど、全体的にメガバンクよりもインターネット専業銀行の方が高い傾向となっている。

実店舗を持つ銀行とネット専業銀行で差が出る定期預金の金利

上述したように定期預金金利は、メガバンクや地方銀行よりもインターネット 専業銀行の方が高い場合が多い。また、地域金融機関の信用金庫や信用組合には、メガバンクや地方銀行よりも高い金利を付けているところもあるのでチェックしてみると良いだろう。

今回、取り上げたのは一般的な定期預金だが、上限100万円や1口100万円など所定の定期預金を利用すれば、金利を優遇するキャンペーンを行っているネット専業銀行もある。こうしたキャンペーンを利用すると金利が0.2%に跳ね上がるといった場合もある。また、地方銀行も「インターネット支店」を開き、ネット限定の定期預金を打ち出して金利を優遇しているところが増えている。

「金利の面で魅力的な地方銀行があるが、支店が居住地にないから利用しにくい」と二の足を踏んでいた人もインターネット支店は全国どこに住んでいても口座開設ができることが多いためチェックをしておいた方がよいだろう。

ネット専業銀行や地方銀行のネット支店がメガバンクに比べて金利を高く設定できるのは、実店舗を持たないからだ。店舗を抱えるとどうしても人件費や光熱費などのコストがかかり金利の設定にも影響を与えることになる。

今回は金融機関の金利、中でも定期預金金利に焦点を当てた。低金利時代が続く中「どの銀行を選んでも金利など変わらない」と考えがちだ。しかし、金融機関の選び方では数十倍もの差が生まれることもある。定期預金の預け先を決める際は、金利優遇キャンペーンなどの情報も収集しながら金利がより高い金融機関を探したいところだ。