丸山優太郎
丸山優太郎
日本大学法学部新聞学科卒業のライター。企業系サイトを中心に執筆し、得意執筆領域は金融・経済・不動産。市場分析や経済情勢に合わせたトレンド記事を、毎年200本以上執筆している。主な掲載媒体は「YANUSY」「THE Roots」「Renergy Online」「Dear Reicious Online」「JPRIME」「タツマガ」など多数。

眺望の良いタワマン(タワーマンション)に憧れる人は多いでしょう。しかし、タワマンの購入には年収1,000万円以上必要といわれています。その基準にはどのような理由があるのでしょうか。

本記事では、タワマンの購入に年収1,000万円以上が必要な理由を解説し、併せて年収が1,000万円以下である場合の対処方法も紹介します。

タワマンの定義とは

人気のタワマン購入に年収1,000万円以上が必要な理由とは?
(画像=naka/stock.adobe.com)

タワマンの定義はとくに見受けられませんが、建築基準法第20条では建築物の構造耐力を60メートル以上と以下で区切っていますので、一般的には60メートルの高さに相当する20階建て以上のマンションをタワマンと呼んでいるようです。いわゆる高層マンションのことを指しますが、なかには地上50階以上の超高層タワマンも存在します。

立地は駅歩10分以内の物件が多く、低層階に商業施設が入居している物件もあります。駅直結のタワマンもあり、やはり利便性では群を抜いています。

タワマンはなぜ人気があるのか?

高額にもかかわらずタワマンの人気が高いのは、以下のような理由があります。

眺望が良い

タワマンの一番の魅力はやはり眺望の良さでしょう。そのため、高層階と低層階では価格帯に差があります。低層階でも共用スペースの利用や受けられるサービスは同じで、駅近という立地に変わりはないため、できる限り安いほうがよいと考える人は低層階が狙い目と考えることもできます。

共用施設が魅力的

タワマンは共用施設が魅力的です。人気がある共用施設は、ゲストルーム、パーティールーム、キッズルーム、フィットネスジム、スパなどでしょう。受付に昼間はコンシェルジュが常駐している物件もあり、ホテルのようなサービスを受けることができます。

防災・防犯体制がしっかりしている

タワマンは防災・防犯体制もしっかりとした体制が敷かれています。オートロックや防犯カメラを備えているだけでなく、24時間の警備体制を敷いている物件もあります。タワマンの構造上、窓からの空き巣の侵入が困難なのも安心できる点です。もちろん防災面も厳しい耐震基準をクリアしています。

資産価値の下落が少ない

タワマンは資産価値の下落が少ないメリットもあります。その理由は、タワマンは基本的に駅から徒歩圏に立地しています。駅前物件ではスーパーなどの商業施設が入居しており、買い物の利便性も高いため、多くの入居需要が見込めるからです。タワマンは投資用に買う人も多いため、売却する際にも比較的買い手が見つかりやすいといえます。

タワマンはいくらくらいから買えるのか?

タワマンは具体的にいくらくらいから買えるのでしょうか。不動産会社のポータルサイトに掲載されている東京23区都心の物件価格を見ると、億ションが多く並ぶなか、4,000~5,000万円台で買える物件も散見されます(2022年5月15日時点)。

このように、必ずしも億単位の購入費用が必要というわけではありません。ただし、東京23区のなかでも人気の高い都心6区(港区・千代田区・中央区・新宿区・渋谷区・文京区)の物件は1~2億円の高価格帯が目立ちます。人気エリアの物件を手に入れる場合は、1~2億円の予算が必要と考えたほうがよいでしょう。

最終的には購入したいエリアの物件から、予算と照らし合わせて選ぶことになりますが、いくらから買えるかという問いに対する答えは4,000~5,000万円(東京23区の場合)からということになります。一般的なマンションより多少高い程度の価格から購入可能と考えられます。

タワマン購入には年収1,000万円以上が必要な理由

タワマンを購入するには年収が1,000万円以上必要といわれています。ハードルが高いように感じますが、どのような理由で年収1,000万円以上が必要なのでしょうか。主に以下の4つの理由が考えられます。

年収1,000万円以上が不動産業界のコンセンサスになっている

インターネットの不動産サイトを見ると、多くのサイトでタワマン購入には年収1,000万円以上が必要と解説しています。年収1,000万円以上が不動産業界のコンセンサスになっているといってよいでしょう。

そのため、タワマンの購入を考える人のなかでも「タワマンを買うには年収1,000万円以上ないと難しい」というイメージを持っている人が多いのではないでしょうか。

年収1,000万円が億ション購入のぎりぎりライン

金融機関が融資審査の目安にするのは、借入額が年収の最大で10倍程度(返済負担率35%の場合)までという基準です。

その基準に照らし合わせると融資額が1億円以上になる物件を購入するには、年収1,000万円以上が必要になるのです。逆から見れば、年収が500万円であれば5,000万円の借入額がぎりぎりのラインということになります。

ただし、頭金を多めに入れて購入できる物件の価格を上げることは可能です。また、年収の最大10倍程度という基準はあくまで目安なので、実際の審査では借主の属性(年齢、勤務先、資産額、家族構成など)や物件の担保価値によって10倍以上や以下になる場合があります。

年収1,000万円の人の手取り額はどれくらい?

年収1,000万円の人の手取り額はどの程度になるのでしょうか。手取りの給与は総支給額から所得税・住民税・社会保険料などを差し引いて計算します。

インターネット上のサイトに掲載されている年収手取り額一覧を見ると、設定条件によって異なりますが、サンプルとして抽出した3つのサイトの手取り額は712~737万円でした。おおむね700万円台前半と考えてよいでしょう。

無理のないローン返済には年収1,000万円以上が理想

タワマン購入では多くの場合ローンを利用するでしょう。例えば、価格1億円のタワマンを頭金3,000万円で7,000万円のローン(元利均等払い、融資期間35年、金利1.5%)を組んで購入する場合、毎月の支払額は21万4,329円となります。

この場合の年収1,000万円(月収83万3,333円)に占める返済負担率は25.7%で、金融機関が融資の目安とする25~35%の返済負担率の範囲に収まります。融資を受けられる可能性は高そうです。

ただし、手取り額で計算すると返済負担率は上がるので、融資が通ったとして実際にゆとりをもって支払える資金計画を立てることが大事です。やはり無理のないローン返済には年収1,000万円以上が理想といえます。

年収1,000万円以下で諦める前に不動産会社に相談してみよう

タワマン購入には年収1,000万円以上が必要というコンセンサスはありますが、年収1,000万円以下でも諦める必要はありません。次の2つの理由から、不動産会社に相談することをおすすめします。

不動産会社は豊富なタワマンの物件を扱っている

不動産会社は東京23区の億ションだけでなく、豊富なタワマンの物件を扱っています。先に紹介した不動産ポータルサイトの例は東京23区都心の物件価格ですが、首都圏に手を広げて、埼玉・千葉・神奈川県の物件ならもう少し価格帯が下がるでしょう。埼玉・千葉県では億ションは少なく手頃な価格の物件が多く見られます。

不動産会社にはポータルサイトに掲載されている物件のほかにも、さまざまな価格帯の物件があるので、相談すれば予算の範囲内で適した物件を紹介してくれるはずです。

不動産会社は購入可能な方法をアドバイスしてくれる

不動産会社はローンの借り入れ可能金額についてもアドバイスしてくれます。年収1,000万円以下の場合でも頭金を多めに入れるなど金融機関の審査を通す方法はいくつか考えられます。また、居住用と投資用では融資基準が異なる場合もあるので、不動産会社からアドバイスを受けることは大切です。

その際、共働きであるかどうかや、子供の有無、出産予定、年齢などの要因で、無理のないタワマン購入へのアドバイスも変化するため、ご自身のライフスタイル、プランを把握した上で相談することをおすすめします。

生活の利便性が高く施設も魅力的なタワマンですが、億ションの購入に年収1,000万円以上というハードルがあるのは事実です。しかし、エリアや価格帯によっては年収1,000万円以下でも購入可能な物件はあります。まずはタワマンを豊富に扱っている不動産会社に相談し、憧れのタワマンライフを手に入れてはいかがでしょうか。

タワマンに関するよくある質問

Q. タワマンの定義とは?

タワマンの定義はとくに見受けられませんが、建築基準法第20条では建築物の構造耐力を60メートル以上と以下で区切っていますので、一般的には60メートルの高さに相当する20階建て以上のマンションをタワマンと呼んでいるようです。