富裕層がどのような生活をしており、どういったお金の使い方をしているのか興味のある人は多いのではないでしょうか。また、投資にどのように取り組んで資産を増やし、そして維持しているのかも気になるところです。そこで本記事では、富裕層の生活スタイルについて考察します。

富裕層の定義とは

富裕層の生活スタイルとは?お金の使い方や投資への取り組みを考察
(画像=JustLife/stock.adobe.com)

富裕層とは、どのような人たちのことを指すのでしょうか。株式会社野村総合研究所のニュースリリースによると、富裕層とは世帯の持つ預貯金、株式、債券、投資信託、一時払い生命保険、年金保険などの金融資産から負債を差し引いた「純金融資産保有額」が1億円以上の人を指します。

世帯の純金融資産保有額合計資産額世帯数
超富裕層5億円以上97兆円8.7万世帯
富裕層1億円以上5億円未満236兆円124万世帯
準富裕層5,000万円以上1億円未満255兆円341.8万世帯
アッパーマス層3,000万円以上5,000万円未満310兆円712.1万世帯
マス層3,000万円未満656兆円4,215.7万世帯
出典:株式会社野村総合研究所ニュースリリースを基に作成。合計資産額と世帯数は2019年現在

富裕層以上の世帯数は合計で132.7万世帯、合計資産額は333兆円に及びます。富裕層は2011年の東日本大震災の時に一度減少したものの、2013年の調査以降は右肩上がりで増加しています。

富裕層はどんな生活をしている?

富裕層はどのような生活を送ってステータスを維持しているのでしょうか。主に次の5つのポイントが挙げられますが、高収入でも無駄遣いせずお金を有効に使っていることがうかがえます。

時間を有効に活用している

富裕層は時間を有効に活用しています。例えば、秘書を雇ってスケジュールの管理や資料の作成を任せる、買い物は百貨店で必要なものを一括で購入するなど、富裕層ならではといえる時間の使い方をしています。

健康維持への投資にお金をかけている

富裕層は健康維持への投資にしっかりお金をかけています。一例として「高級人間ドック」と呼ばれる医療サービスがあります。ホテルのような高級な空間で健康診断を受けられる富裕層向けのサービスです。会社や市区町村の健康診断は原則として年1回しか受診できません。1年の間には体調が変化することもあるので、できれば年2回受診したほうがより病気を発見できる可能性が高くなります。公的な健康診断のほかに民間の人間ドックサービスを利用しているのも、富裕層ならではの健康維持対策です。

心を豊かにする趣味を持っている

富裕層は趣味にもお金を使います。富裕層の趣味として知られているのが、スポーツ系ではゴルフや乗馬、芸術系では絵画・骨董品蒐集、楽器、観劇、その他ではワイン蒐集、旅行などです。趣味を持つことで心が豊かになるほか、趣味のサークルなどを通して人脈を広げることができます。

無駄な買い物はしない

富裕層は健康維持や趣味にお金をかける一方で、無駄な買い物はしないのが特徴です。「安物買いの銭失い」ということわざがあるように、お金を惜しんで安い品物を買うと壊れるのも早く、結局何度も買い直すことになり、かえって高くつくことを知っているからです。一流品を買って高品質な商品を長く使うことで満足度の高い生活を送ることができ、心も豊かになります。

富裕層はどのように投資に取り組んでいるか

富裕層は年収が高いですが、資産を有効に増やすために投資にも取り組んでいます。富裕層の投資には次のようなポイントがあります。

資産運用の基本は長期投資

富裕層の資産運用の基本は長期投資です。世界的投資家ウォーレン・バフェット氏はコカ・コーラ社の成長性に期待し、同社を長期間大量に保有し続けています。マネックス証券の試算では、1977年の株価と2021年の株価を比較すると約76倍になっています。今では同社の配当金だけでも莫大な収入を得ていますが、これは長期投資を基本にしたからこそ得られた結果といえます。

投資スタイルを変えない

富裕層は投資スタイルを変えず一定の方針を守って資産運用しています。相場に流されてすぐに方針を変えて売買してしまうと、長く保有していれば大きな資産になったものを、目先のわずかな利益で手放すことになります。

インカムゲインで安定した資産増を目指す

富裕層はインカムゲインで安定した収入を得ています。インカムゲインとは、売買せずに保有しているだけで得られる収入のことを指します。インカムゲインには、株式や投資信託の配当金・分配金、不動産経営の家賃収入などがあります。

富裕層の投資先とは?

富裕層はただ資産を増やそうとするだけでなく、資産を守ることにも注力しています。一例を挙げると以下のような投資を行っています。

ヘッジファンド(資産防衛をしっかり行う)

富裕層のなかにはヘッジファンドを契約している人もいます。ヘッジファンドは、複数の取引方法を駆使して、相場が上がっても下がっても利益が出ることを目的としたファンドです。富裕層は資産を減らすことを避ける傾向にあり、ヘッジファンドは最適なリスクヘッジといえます。

不動産(長期投資の代表的投資先)

長期で資産を築くなら不動産投資が最適です。不動産は毎月の家賃収入でローンを返済するので、完済したときには物件が純資産として残ります。不動産は株式のように頻繁に売買できないため、自然と長期投資になる点もメリットです。

絵画・ワイン(趣味を活かした優雅な投資)

富裕層の趣味には投資につながるものもあります。絵画やワインは代表的な例で、購入した絵画をオークションに出品して高額落札されることもあります。

他にも高級腕時計やクラシックカー、限定生産のスニーカーなどを現物資産と捉えて投資している富裕層もいます。現物資産は金融市場が混乱したときもあまり影響を受けないので、リスクヘッジとして保有するのも有効です。

富裕層になるためにすべきこと

現在まだ富裕層のレベルにない人でも、努力次第では富裕層になれる可能性はあります。富裕層になるには以下のようなポイントを実践できるかにかかっています。

本業にしっかり励み収入を上げる

富裕層といわれる人は宝くじで1億円を当てて急にお金持ちになったわけではなく、本業できちんと資産を築いた人です。一攫千金を夢見るのではなく、本業にしっかり励み、正当な投資によって資産を築くことが本物の富裕層になる道といえます。

人的ネットワークを充実させる

富裕層は人とのつながりを大事にしています。人的ネットワークを持たないとビジネスチャンスも狭くなり収入が増えないため富裕層への道は遠くなります。人との交流機会を増やすため、有益と思えるサークルや教室に通うのもよいでしょう。

目先の利益にこだわらず大局観に立った投資をする

目先の利益を狙った短期投資ばかり行うと、損失リスクも高くなり、安定した資産を築くことが難しくなります。成長が期待できる企業の株式を長期保有する、老後の資金を確保するため好立地の不動産を長期運用するなど、目的を定めた大局観に立った投資を行うことが大事です。

自分への投資を惜しまずスキルを上げる

富裕層になる人は、自分への投資を惜しまずスキルアップに励んでいます。多くのスキルを持つことにより仕事の質を高め、実績を積むことによって大きなプロジェクトへ参加できる機会が訪れるかもしれません。

本物の富裕層になるには「千里の道も一歩から」。目先の利益に囚われず、成長株や不動産などを長期保有して地道に資産を築くことが大事です。

また、自分への投資を惜しまない半面、無駄な買い物はしないなど根気強い生活スタイルが求められます。まずは富裕層の生活や投資スタイルを参考にして、富裕層への一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

丸山優太郎
丸山優太郎
日本大学法学部新聞学科卒業のライター。企業系サイトを中心に執筆し、得意執筆領域は金融・経済・不動産。市場分析や経済情勢に合わせたトレンド記事を、毎年200本以上執筆している。主な掲載媒体は「YANUSY」「THE Roots」「Renergy Online」「Dear Reicious Online」「JPRIME」「タツマガ」など多数。