好調な推移が続いている国内不動産市場であるが、金融機関の融資姿勢に変化の兆しが見え始めた。10月24日、不動産投資情報サイトを運営する健美家は「不動産投資に関する意識調査(第8回)」の結果を公表したが、金融機関の融資状況が厳しくなったとの回答が半数を超え、4月の前回調査から大きく上昇している。

「融資が厳しくなった」 半年前から大幅増

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(写真=PIXTA)

健美家の行う「不動産投資に関する意識調査」は、同社の登録会員を対象に9月27日~10月11日にかけてインターネット上で行われた。調査は8回目となり、今回調査では433人から有効回答を得ている。

その中で、2017年以降の金融機関の融資状況についての実感を尋ねたところ、「かなり厳しくなった」(14.2%)、「まあまあ厳しくなった」(38.1%)の合計は52.3%となり、半数以上の人が金融機関の融資状況が「厳しくなった」と感じている事が分かった。2017年4月に行われた前回調査では、「厳しくなった」と答えた人の割合は34.5%であった。半年の間に、「厳しくなった」と感じる人の割合は17.8ポイントも増加している。

融資状況の変化で、厳しいと感じる部分を尋ねたところ、「自己資金を求められるようになった」が41.2%で最も多い回答となった。「自己資金の割合が上がった」(32.4%)、「物件評価が出づらくなった」(28.8%)がそれに続いた。

金融機関の融資姿勢の変化はデータでも明らかに