この記事は2024年5月1日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「井口喜雄氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。

FXトレード戦略
(画像=takasu/stock.adobe.com)

2024年5月1日(水)の午後13時すぎにトレイダーズ証券の井口喜雄さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。

現在の為替相場の傾向や相場観

米ドル/円は、一昨日29日(月)に為替介入が行われた可能性が高い(神田財務官はノーコメントとしているが)。

介入金額は、昨日30日(火)発表の日銀当座残高の見通しより、事前予想との差額から5兆円規模の介入があったと推測される。金額の真偽は今月末までわからないものの、大規模な介入だったようだ。

足もと乱高下が続く中、本日5月1日(水)は米指標ラッシュでADP、ISM、JOLTS、FOMCと続き、明後日3日(金)にはNFPとビックイベントが続く。引き続き高ボラティリティに対応できるよう準備をしておきたい。

現在の為替相場の戦略やスタンス

もし5兆円規模の介入だとすれば金額のわりに効果が出ていない印象だ。財務省が考えていた以上に買いが厚く、下げきれなかったのかもしれない。

根本的に今の円安を止めるには日銀がスタンスを変える必要があるが、現在のところ円安を止めるカードは介入くらいだ。その介入自体があまり効果ないとなれば打つ手がなくなってくる。イエレン米財務長官より、介入は「まれ」であるべきと言われており、断続的な実施も難しい。

FOMCやNFPでドル自体が下落するというシナリオはあるが、あまり期待しないほうがいいだろう。米ドル/円は介入への催促相場をイメージしつつ、下がったところを拾っていく戦略になりそうだ。

▽米ドル/円 の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。