任天堂 <7974> が東京市場の中心銘柄となっている。6月27日には3万9530円と年初来高値を更新し、4万円に迫った。08年10月以来8年8ヶ月ぶりの高値だ。新しいゲーム「ニンテンドースイッチ」への強烈な期待感を背景としたもの。

「ポケモンGO狂騒曲」の高値をあっさり抜く

任天堂スイッチ
(画像=Webサイトより)

16年7月に「ポケモンGO」のダウンロード開始とともに、世界中のApp Storeでダウンロード数が軒並みトップとなり、社会現象が起きた。任天堂の株価はダウンロード開始後、1週間で2倍となり7月22日に3万2700円をつけた。

東証での出来高も週間で東証史上過去最大の9251万株と歴史的な大商いを記録した。任天堂の一日平均出来高の約半年分を1週間でこなしてしまった。ポケモンGOは、その人気とは裏腹に収益への貢献が思ったよりも大きくないことが明らかになり、株価は8月5日に2万100円まで急落した。大商い後の急落だけに株価は戻りでは大きなしこりとなり、3万2700円を簡単に抜くのは難しいだろうと思われていた。

任天堂の売上はピークから73%減、営業利益は95%減