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なぜ日産はマンチェスターCと提携したのか

今回日産自動車が提携したCFGはマンチェスターCの他にもニューヨーク・シティFC、メルボルン・シティFCを所有しており、グローバルなサッカーチーム運営を手掛ける企業です。ゆえに今回のグローバルパートナーシップ契約は、今後世界的に普及がすすむとされているEV自動車のマーケットシェア向上を視野に入れた提携と考えることができるでしょう。

また、日産自動車が親会社を務める横浜Mに関しても欧州ならではのノウハウや人材育成方法、人材獲得などのルートを手に入れることができるため、クラブ強化にも繋がってくることが予想されます。


「日産」ブランドを世界に認知させる

今回の提携は世界的にも人気のスポーツであるサッカーチームの影響力を利用し、日産ブランドをあらゆる国に浸透させていくための施策として日産にとても大きな価値を生むことになるでしょう。欧州ではサッカーが国民的スポーツとなっている地域も多く、特にマンチェスターCが存在するイングランド(イギリス)はサッカー発祥の国。サッカー選手を起用しながら日産リーフをはじめとする電気自動車を発信していくためには最適な地域と言えるでしょう。

また、欧州だけでなくアメリカやオーストラリアなどでも日産のPRが可能になるため、今後市場が伸びてくるであろうEV市場開拓に大きな影響を及ぼす提携となりそうです。


EV市場の成長を見越した戦略

EV(電気自動車)は日本だけでなく世界的に2015年から数年間にかけて急拡大していく市場ということがあらゆるメディアでも予測されており、各自動車メーカーはこの大きなビッグウェーブをものにするべく市場に対するアプローチをしかけていくでしょう。現在はまだ電気自動車に利用する電池コストも高騰しており、一般消費者への浸透は遅れていますが、2015年あたりからは新技術を搭載した電気自動車が各メーカーから続々と発売されていくでしょう。

さらに国としても来年度より1台につき300万円の補助金を支給することを来年度以降の予算に盛り込む案が提出されています。その中で今回行われた日産とCFGの提携はアメリカ、ヨーロッパといった大きな商圏への足掛けとして非常に重要な役割を担うことになりそうです。