収入源と営業利益率

SNSとEコマース、業態は違うものの、アリババとフェイスブックには似通った部分があります。それが収入源と営業利益率です。SNSであるフェイスブックの主な収益は広告費です。近年ではモバイル広告が好調とのことで、2014年7月に発表された第2四半期の営業利益率は48%と、2014年は好調に推移しています。

一方BtoC、C2Cのアリババの収益構造も、多くが広告費でまかなわれています。もちろん有料会員から徴収する会費も大きな収入源ではあるのですが、アリババはそれ以外の取引手数料や商品登録費用を取っていません。つまり、上場にあたって世界進出を図るなら、会員の獲得だけではなく広告収入が成長の鍵を握っていると言えます。アリババの営業利益率は約45%ということで、フェイスブックとも似通っています。

ただ、アリババは上場にあたって、多くのスタートアップ企業に融資や買収の手を伸ばしており、今後収益構造が変わることも予想されます。こうしたアリババの動きが、今後の成長を左右するかもしれません。


女性の活躍

管理職として活躍する女性が6.6%程度と言われる日本。ここまでの低水準ではないにしろ、実は米国シリコンバレー企業で活躍する女性管理職の割合は高くはありません。実際、シリコンバレーは男社会というイメージを持っている方も多く、女性が活躍しやすい環境づくりが叫ばれることもあります。

そんななかでもフェイスブックは、女性管理職が活躍しているシリコンバレー企業の一つと言えます。その急先鋒といえば、フェイスブックNo.2と目されるCOO(最高執行責任者)シェリル・サンドバーグ氏。近年のフェイスブック成長の立役者として知られる彼女は、CEO(最高経営責任者)であるザッカーバーグ氏も絶大な信頼を寄せている人物です。女性管理職普及セミナーなどに度々登壇することもあり、世界的に有名な女性管理職と言っても過言ではないでしょう。

一方アリババも、女性登用という点では引けをとりません。というのも、アリババ経営幹部の30%以上は実は女性です。最も有名なのは、CFO(最高財務責任者)の武衛(マギー・ウ)氏ではないでしょうか。アリババ設立当初から、女性社員たちは大きな役割を果たしていたと言われています。世界的に女性管理職登用が叫ばれる昨今、こうした女性の活躍は、成長の起爆剤となるのかもしれません。


今後の動向に期待

いよいよ間近に迫ったアリババの上場。かつてフェイスブックが犯したIPO失敗を教訓にしつつ、世界市場を賑わせる存在になるか、今後の動向に期待したいですね。

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