OLED_EarlyProduct

JOLEDとはどんな会社なのか

JOLEDは、ソニー〈 6758 〉、パナソニック〈 6752 〉、JDI〈 6740 〉が、有機ELディスプレイパネルの量産開発加速及び早期発見事業化を目的として2015年1月に設立予定の新会社です。JOLEDの議決権は、INCJ※が75%、JDIが15%、ソニー及びパナソニックが5%ずつ保有する見通しです。

有機ELディスプレイパネルの開発に一定のメドがたった場合は、再度INCJやJDIから追加出資し、本格的な量産体制を築くという予定のようです。※(INCJとは株式会社産業革新機構の略称です。2009年7月にオープンイノベーションの推進を通じ、次世代産業の育成を目指して設立された会社で、革新性を有する事業に対して出資することで、産業革新を支援しています。)

JOLEDの経営陣には、社外経営者を招聘する予定で、INCJで選定を進めているという事です。社外取締役には、INCJとJDIより派遣し、適切なガバナンスに基づき経営基盤を作っていくということです。

有機ELディスプレイとはどんなものか

有機ELは、電圧をかけると発光します。有機ELを使用したディスプレイは、低電圧でありながら、高い輝度を得ることができます。画素一つ一つが発光する有機材料を使用することで、視認性、応答速度、寿命や消費電力の点で従来のディスプレイよりも優れ、また軽量化、薄型化も可能になるため、次世代のディスプレイとして期待されています。

有機ELは、カラーで、低電圧の直流電流で動作するなどの特徴があり、携帯電話の表示装置などの活用化に期待がよせられています。また、今回の新会社設立には、タブレット等多機能携帯端末を中心とした生産にも狙いがあるようです。

なぜ新会社を設立しないといけなかったのか

一部の事業に特化させそれぞれの事業の強みを活かした会社を作り収益を上げる事で、それぞれの会社の収益にもなります。7月31日ソニーのHPでは以下のように発表しています。

「今回の会社は、ソニー、パナソニック等が持つ有機EL成膜技術、酸化物半導体技術、フレキシブルディスプレイ技術などの技術と世界最高水準にある有機ディスプレイパネルとリソースを集結し、JDIが培ってきたディスプレイ技術と融合することで、有機ディスプレイ分野におけるリーディングカンパニーとなる事を目指します」