先週同様、今週もNISA関連の記事をお届けします。
最近CMや広告などで見かけることの大変多くなったNISA。いよいよ口座開設の申込受付も来月に迫ってきました。証券会社を筆頭に、コレをきっかけに新規の顧客獲得や顧客の囲い込みを図ろうと躍起になっており、商品券などのキャンペーンも盛んに行われているようです。
しかし、なぜどこの金融機関もこんなにも躍起になって顧客獲得に走っているのでしょうか?前回の記事でも書いたようにNISA口座における非課税の対象となるのは、あくまで1年間あたり100万円まで、という投資金額の制限があります。
当然ながら、たったその程度の金額を投資してもらうために金融機関も躍起になっている訳ではありません。
今回は、彼らの本当の目的、そしてNISA口座をきっかけに投資を始めようとする人に戒めておきたい3つのポイントについてお話ししていきます。
【参考:話題のNISA関連記事】
英国視察を通して見えたもの 前編~発祥国に学ぶ話題のISA活用法~
英国視察を通して見えたもの 後編~金融先進国に学ぶ日本のリテール金融の未来
知っておきたいNISAの4つのポイント~その活用方法と注意点~
各証券会社のNISA関連サービス&キャンペーンを比較してみた
証券会社?ネット証券?銀行?少額投資非課税制度NISA(ニーサ)の金融機関各社の比較
①新規顧客獲得コストが下がる~顧客こそ最大の財産
そもそも論ですが、リスク商品に投資する顧客を獲得するというのは、銀行の預金口座を開いてもらうのとはワケが違い、かなり高いハードルがあります。なにせ自分が得するどころか損することも大いにあり得る訳ですから、いきなり営業マンがやってきて「コレ買ってください」と言われたところで、基本的には断る人の方が圧倒的に多い訳です。
つまり「新規顧客獲得にかかるコスト」というのは、リスク商品の場合極めて高く付く訳です。
しかし今回のような国を挙げたキャンペーンというのは、顧客になりうる人に取ってややハードルが下がる、つまり新規顧客獲得コストがいつもより安く済みやすいのです。
そして顧客数が多ければ多い程、金融機関にとって収益を上げやすくなるワケですから、この機会にとにかく口座だけでも開いてもらおうと躍起になるのは当然と言えば当然なのです。