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【Sponsored】 (*写真は、イメージ画像です)


ブイキューブ・CYBERDYNE、ロボットベンチャーへ共同出資

1月26日、ブイキューブ <3681> とCYBERDYNE <7779> はドローンの商用利用に関する技術を開発する「Rapyuta Robotics」への出資を発表。この発表を受け市場は即座に反応。ブイキューブ株はCYBERDYNEよりもさらに注目されることとなり後場で急伸を見せた。

ドローンとはUAV(Unmanned Aerial Vehicle)と呼ばれ小型ヘリコプターのような形状で、パイロットを介さず無人で空中を自立飛行可能な小型無人航空機として注目を集めている。CYBERDYNEはHALを製造することで知られる企業であり、ドローンとの事業上の親和性も高いものが感じられるが、なぜテレビ会議システムのブイキューブがこのドローンビジネスの領域に投資を行うのか、その狙いについて探ってみた。


ドローンの本格的な活用が始まろうとしている

そもそもこのドローンはアマゾンが2013年に顧客が商品を注文してから30分以内にドローンを利用して商品を届けるための『Prime Air』と呼ばれるシステムの開発を発表したことで一躍注目を浴びる存在となった。アマゾンでは2015年中にもこのサービスを本格可動させたい意向だ。

またグーグルも約2年前から『Google X』と呼ばれる新規プロジェクト部門においてドローンで配送することを狙った『Project Wing』を北米よりも規制の緩やかなオーストラリアでのテストを実施中で既にYouTubeにもその様子が公開されている。2014年4月には太陽光で可動するドローンの開発企業である米Titan Aerospaceを買収している。

さらに運輸大手のDHLでは、アマゾンやグーグルに先駆けてクアッドコプタータイプと呼ばれるドローン『Parcelcopter』による薬品等の緊急医療品をドイツ北海沿岸のユースト島に輸送するテストの開始を発表して注目されている。

また、国内でも、2013年にNHKの連続テレビ小説「あまちゃん」のオープニングの臨場感ある映像がドローンによる撮影でオンエアされたことからドローンの撮影テクノロジーへの関心が急激に高まった。


ドローンビジネスは今後大きく飛躍する可能性

米国際無人機協会(Association for Unmanned Vehicle Systems International:AUVSI) が発表した『ECONOMIC REPORT』によると、ドローンの市場規模は2025 年までに米国内だけでも820億ドル(約9兆6800万円)に達し、10万人以上の雇用を生み出すと予測している。

またその経済効果は米国内だけでも2025年までに日本円にして8兆円を超えると試算されている。当然日本国内でも応分の市場形成が見込まれ、新たなビジネスチャンスが到来しようとしているのだ。


ドローンとブイキューブのコラボレーションビジネス

ブイキューブはテレビ会議システムである『V-CUBEミーティング』で有名な企業で、インターネット経由でログインするだけで会議に参加できる利便性の高さが大きく評価されている企業である。また相手の映像とともに会議の使用を共有しインタラクティブなコミュニケーションができる点でもその利便性は高く、すでにWEB会議のクラウドソリューションマーケットでは7年連続NO1のシェアを誇るリーディングカンパニーとなっており、国内でも多くのブルーチップクライアントを有している。

今回ブイキューブが発表したのは、ブイキューブが提供するビジュアルコミュニケーションサービスとラピュータの技術を組み合わせて、ドローンで撮影した映像をリアルタイムに『V-CUBE』システム上で視認できるようにするものだ。同社が保有するソフトウェア、クラウドシステム技術をドローンの無人飛行と組み合わせることにより高次元でハイクオリティ映像の無人配信ができるようになることが今回もっとも大きな出資のポイントであり、二社の技術の親和性がその投資の決め手となっている。

今後は、老朽化対策が課題になっている橋梁、トンネルなどの人力では確認しづらいインフラの点検や、人の立ち入りが容易でない高所や煙突があるプラント保守、災害現場での被害状況確認、エネルギー発電所やイベント会場、ビルのフロアなどを無人で警備するセキュリティの実現など、多角的なシーンでの利用を想定して、サービスを共同開発していく予定としている。

このように、今後ブイキューブの技術とのコラボレーションにより多様な映像の撮影や配信が日常的に可能となる時代が到来しようとしている。


国策銘柄としての注目も高まる

また、先ごろ政府が発表したロボット新戦略によると2020年の国内ロボット市場は現状6000億円のマーケットキャップ4倍となる2.4兆円を目標に掲げており、ロボット関連銘柄はさらに株式市場でも注目を集めることが予想される。

ドローンについては、国内各界からの注目度も高い。すでに各所で報道されているが、安倍晋三首相率いる首相官邸は「ロボット革命実現会議」を開催するなど、ロボットを経済成長の核の一つに位置付けている。同会議の結果として、ロボット産業の新戦略が公表されており、その中では、ロボット産業の成長を阻む規制の緩和や国際基準の標準化を推進することなどがうたわれている。

具体的には、介護用ロボットの普及を後押しするために、介護用機器の選定サイクルを早めたり、ドローンをインフラの点検や調査に用いるために規制を撤廃したりすることを目指す。具体的には福島では、ドローンを飛ばして空から映像撮影できるように制度を変更する動きがあり、今後、実用化に向けてさまざまな側面からの支援も顕在化しそうだ。

ブイキューブやCYBERDYNEらからの出資など民間同士の支援だけではなく、政府を含めた各方面が一丸となってロボット産業、ドローンの実用化を進めている様は、さながら“国策銘柄”に選定されているかのようだ。