米大手エネルギー企業QUICKSILVER RESOURCES が、3月17日、米国連邦破産第11条の申請を行い、複数の子会社を含め破産申請を行った。

同社は、テキサス州に本拠を置く大手エネルギー企業で、原油や天然ガス等の掘削事業を行っていた。今回、資産が12億ドルに対して、負債総額が23億5000万ドルに膨らみ、現状のままだと2016Q1にも流動性不足に陥る可能性が強まったため、破産申請に至ったと説明している。

昨年後半以降、WTI原油先物価格は急落し、今月に入ってからは6年来の最安値水準となっている。こうした環境の中で、同社は昨年9月に資産の売却を試みたが成功しなかった。

同社は約10億円の優先債券を発行しており、テキサス北部の企業や米大手銀行がこれを保有している。申請文章によると、この債券の2月の利払いも滞っていたようである。

同社CEOのGlenn Darden氏は、米国・カナダの既存の事業は継続させることと、今回の申請で、株主にとって効果的なクイックシルバーの再構築がなされるであろうことを信じるとした。雇用者に対する給与支払いも保証した。

このところ欧米大手銀行は、エネルギー部門の社債(いわゆるジャンク債)を担保にMMFから融資をうけるレポ取引を拡大させていた。一方運営成績が低迷していたMMFも、原油価格の下落を背景に市場平均を上回る利回りのこれら社債を積極的に受け入れてきていた。最近のファンド開示情報で明らかにされたところによると、MMFが保有する最も財政難にあるエネルギー企業10数社の社債に、QUICKSILVER RESOURCESも含まれていた。(ZUU online 編集部)

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