ワタミ
(写真=HPより)

6月9日、居酒屋チェーン「和民」などを展開するワタミ <7522> は5月度の業績を発表した。

2014年度に取り組んでいたリブランディング戦略による「価格向上」の反動を受け、客足が遠のいた結果が鮮明となった。

5月度の国内全店前期比実績は、売上高89.7%、客数89.3%、客単価100.4%となった。国内既存店売上高前期比実績は89.2%、各業態においては「和民」「坐・和民」合計で86.6%、「わたみん家」合計で93.2%となるなど、競合他社との競争が激化するなか依然として厳しい状態だ。

5月に同社が発表した2015年3月期の連結最終損益は128億円(前年度49億円)の赤字だった。この赤字を生み出している最大の要因は外食事業の低迷だが、今のところ数字が改善している様子はない。

また、業績低迷にともない自己資本比率が7.4%、純資産が102億円と財務体質が急激に悪化しており、このまま改善が見込まれなければ債務超過に陥りかねない。

ワタミの2015年度の計画では、約100店舗を閉鎖した前年度に続き、今年度も85店舗の撤退を見込んでいる。また、ブランド変更も含めた業態の見直しも行う予定だが、抜本的な改善策なくして同社の再浮上は難しいだろう。(ZUU online 編集部)

【関連記事】
再起をかけた「原点回帰」も客足戻らず…「凋落」ワタミに欠けていた視点とは?
日本人大富豪ランキング トップ20の顔ぶれはこれだ!
日経新聞・四季報などがネット上で全て閲覧可!?その意外な方法とは
タカラトミー、大人向け「リカちゃん」の発売へ
10万円以下でも買える?2015年の目玉LINE株を上場前に買う2つの方法