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(写真=PIXTA)


問い合わせ数は月間5000件超に

ネットで月商1億円ものリフォームを売り上げているのがセカイエ(大阪府大阪市)。同社は工事費込みのリフォーム商品を「リノコ」というウェブサイトを通じて販売している。

設立からわずか2年半で問い合わせ数は月間5000件を超えた。髙間舘紘平社長は「数年内に年商100億円を目指す」と意気込む。

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セカイエ 髙間舘紘平社長
1983年、大阪府生まれ。ジャフコにてベンチャー企業への投資活動などに従事した後、
2013年7月にセカイエ入社。同年12月に代表取締役社長に就任。


平均単価は40万円

■月商が1億円を超えたそうですね。

予算を上回るペースできていますが、まだ規模は小さいと思っています。現状は月間ユニークユーザーが40~50万あますが、問い合わせは月に5000件超。成約数にすると300前後になります。

■ネットでリフォームを売っていますが、品揃えと工事費込みのパック商品が特徴です。

今は壁紙、床、水まわり、窓、太陽光、シロアリ、外壁、家具など12カテゴリーのリフォームを取り扱っています。今年の夏までにはどんなリフォームでもできるようにします。

商品はお客さんに分かりやすいように、1つ1つ工事費込みの価格をつけて販売しています。キッチンはオプションごとにパック化しているので7万種類はあります。トイレも2万、お風呂も5万、クロスは4000もあります。"コミコミ価格"は分かりやすいと評判です。

■最も売れている商品は何ですか。

壁紙です。これが7割を占めます。今は「合わせ買い」を推奨しており、例えばキッチンを買われる方に「壁や床のリフォームも一緒にやりませんか」、とご案内するシステムにしています。

平均単価は40万円で、1年前に比べて2倍になりました。最初はネットで買うことに不安を持たれていたのか、低価格な商品がほとんどでした。信頼されてきたこともあり、単価が上がってきました。

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ネットで全国にリフォームを販売


全国700の職人と連携

■モノを売るだけでなく、施工業者も一緒に手配してくれる点に独自性があります。

全国にある700の職人と施工ネットワークを組んでいますので、どこからの依頼でも対応できます。最初の頃は私どもが声をかけて募集していましたが、去年の夏頃から月100ペースで施工に協力したいという応募が来ています。

私どもは原則的に全ての現場に行けるわけではありませんので、工事をする業者の質が問われる。応募が来てもパートナーになってもらうのはわずかで、今協力してもらっている方々も品質の低いサービスを提供すると取引を停止しています。実際にこれまで2000社以上の会社と付き合い、今の形になりました。

■ネットだと価格が比較されやすい。価格設定はどういう基準にしていますか。

私どもが売っている商品は平均よりは安いと思っています。ただし最安値ではない。価格を抑えられるのは工事を直接職人に発注するのでマージンがない点と、資材を私どもで一括仕入れを行っている点です。利益率については一般的なリフォーム会社と同等程度になります。


30代の購入者が最多

■どんな人がリフォームをネットで買うのでしょうか。

実際のところ、購入者は30代が一番多い。50~60代の層にはまだ十分にリーチできていないのが現状です。それと今は完全にウェブでは売り切れていません。ネットを見てから、まず電話をかけてくる方が5割います。

実際に何らかの段階で一度は電話連絡をしますので、最初から最後までネット決済というわけではないんです。社内にいる20人強の「コールセンター」が電話対応しており、お客さんの相談に乗っています。

■どんなマーケティングをしていますか。

リスティング、バナー広告がメーンになります。リスティングでは、「リフォーム+エリア」、もしくは、「リフォーム+エリア+安い」といったキーワードに広告を出しています。今はグリーのグループになりましたので連携してマーケティングを強化していきます。

■拡大のための課題は。

今は50人弱の体制ですが、問い合わせに対応する人材が足りていない。さらに今後はリピート数を増やし、より低いコストで顧客数を増やしていくことも重要です。数年以内には年商100億円を目指したい。(提供: リフォーム産業新聞 6月2日掲載)

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