セブン-イレブン フィリピン
(写真=HPより)

セブン-イレブンがフィリピンで好調だ。 フィリピン・セブン・コープ(PSC)の2014年12月期の売上高は約206億ペソ(529億円)と2年連続で増収増益を記録、この9月に発表された2015年第1四半期決算も、売上高44億ペソ(141億円)と昨年を上回るペースで業績を伸ばしている。

店舗数1400、日系コンビニの数で他社を圧倒 セブなど地方出店も進出

現在、フィリピンでは日系コンビニエンスストア各社の競争が激しくなりつつあるが、セブン-イレブンの店舗数は2015年8月時点で1405店。ミニストップの507店、ファミリーマート114店を大きくひきはなし、すでに店舗シェアで約6割を占めている。近年はコンビニが飽和状態になりつつあるマニラ首都圏以外にセブ島はじめ地方都市への出店を加速。当面、トップの地位は揺るがないとみられる。

当初から店内にカフェコーナーを設置

日系コンビニ他社にさきがけ1984年にフィリピン1号店を出したセブン-イレブンは、巧みなマーケティングとローカライズ戦略により現地に浸透した。小売面では日用品価格を現地GMS(総合スーパー)とローカル雑貨店「サリサリ」のほぼ中間に設定。一昔前の日本のコンビニで感じられていた“(安売りスーパーと比べた上での)割高感”を消費者が覚えることがないよう工夫。近くにあって何でもそろう店として、広く受け入れられている。

また、当初から店舗にカフェテリアとしての機能を持たせている。喫茶店文化のないフィリピンにおいて、コンビニはカフェチェーンの役割も持っている。

ほとんどのセブン-イレブンには8〜40席程度のカフェスペースが設けられ、多くの人が食事や待ち合わせ場所として気軽に利用する。ファストフードコーナーには、ドーナツ、ホットドッグ、肉まんと、日本同様、若者に人気の品が取り揃えられている。フィリピンではスターバックスやマクドナルドがまだ高級な位置づけのため、セブン-イレブンのほうが気軽に立ち寄れるようだ。

人口1億人、巨大な消費マーケットに最強ビジネスモデルを持ち込む

日本の流通業界の覇者であるコンビニは今、オムニチャネル化に注力している。商品面でも数年前にはなかった100円コーヒーなど新たなヒット商品をそろえ、また介護サービスなど業種の幅を超えたサービスも導入。小売流通業界以外にも脅威を与える存在に成長している。

ビジネスモデルで競合の少ない東南アジアで進出することは、日本国内市場と比べればいわば濡れ手に粟といってもいいのかもしれない。フィリピンの人口は約1億人、平均年齢23歳、近い将来大きな消費マーケットとなることは間違いない。既に30年前に出店していた同社が、先行者としてのノウハウに、日本で磨かれたビジネスモデルを投下することで、快進撃はさらに続きそうだ。 (ZUU online 編集部)