金曜ロードSHOW!「ハウルの動く城」で株式市場が大荒れ?
(写真=PIXTA)

宮崎駿監督と言えば先に電撃引退した日本アニメ界の巨匠だが、監督率いるスタジオジブリにはマーケットに関する意外なアノマリーがあるのはご存知だろうか。(アノマリーとは、明確な根拠はないがよく当たると言われる経験則のこと)

そのアノマリーとは、日本テレビ <9404> (以下、日テレ)系列の「金曜ロードShow!」でジブリ作品が放映されると、翌週の月曜日に為替や株式市場が大荒れになるという「ジブリの法則」だ。

今晩10月2日、金曜ロードSHOW!30周年記念「秋のジブリ」第1夜で、「ハウルの動く城」が放映される。さて、同日はくしくも、9月米雇用統計の発表が予定されており、為替や株価に大きな影響を与えることになりそうだ。

米雇用統計発表と「ジブリの法則」の相関関係

ジブリ作品の独占的な放映権を持つ日テレは、頻繁に「金曜ロードShow!」に作品を登場させる。不定期とは言え、金曜日午後9時からの時間帯というと、それが第1金曜日なら米雇用統計発表と見事に重複するというわけだ。

「ジブリの法則」とは、「米雇用統計と放映が重なると、統計の数字が事前の市場予想を下回り、その結果、ドルが売られて円高ドル安が進行し株価が乱高下しやすくなる」というものだ。

ウォールストリート・ジャーナルも注目

2013年、米紙ウォールストリート・ジャーナルがこの現象を取り上げたことから、個人投資家だけではなく機関投資家も気にするという結果を招いた。同紙によると、2010年以降に計10回あった統計と放映の重複の際、雇用統計が予想を下回ったのは9回とのことだ。ちなみにこの間の統計発表は全部で44回あったが、そのうち予想を下回ったのは26回の約60%に過ぎなかった。重複日には事前予想を下回る結果が出ることが、異常に高かったのだ。

雇用統計の数値が予想よりも低いということは、米国の景気が悪いことを意味している。予想を裏切られた投資家達が慌ててドルを手放そうとする結果、円高ドル安が進行。株式も売られやすくなるという図式だ。

最近は雇用統計以外にも、中国経済の動向など、他に大きな要因が山積しているため、もちろんそれらにも注意するべきだ。しかし、アノマリーの分析を通じて、投資家に異なった視点のきっかけを提供してくれるのかもしれない。 (ZUU online 編集部)