(写真=PIXTA)
「らき☆すた」(埼玉県久喜市鷲宮)、「あの花」(埼玉県秩父市)、「ガルパン」(茨城県大洗市)、「花咲くいろは」(石川県金沢市湯涌町)……これらはここ数年放映されたTVアニメで、モデルとなった土地を訪れるファンが多い作品の代表だ。ちなみに「あの花」は「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」、「ガルパン」とは「ガールズ&パンツァー」の略だ。
アニメやマンガ、映画などの作品の舞台やモデルとなった土地を訪問することを「聖地巡礼」というが、聖地巡礼のために日本を訪れる外国人観光客が増えている。
上に挙げた作品はすべて知らないという人も多いかもしれないが、「新世紀エヴァンゲリオン」はどうだろうか。首都が神奈川県箱根町にあたる第3新東京市に移転したという設定であることから、同町がマップを配布して話題になるなど、国民的な支持を得た作品でも、この「聖地巡礼」の取り組みは行われている。
神社の初詣客が3~4倍に 数年経っても減らず
人気作品の舞台となった地域の情報を詳細にまとめたサイトやブログはネット上に複数存在するが、最近では全国の聖地をまとめた「聖地巡礼マップ」なるウェブサービスもできている。Googleストリートビューを使うことで、現地の様子が手に取るように分かる仕組みだ。
このアニメの聖地巡礼ブームが地方経済に及ぼす影響力は大きい。代表格といえる「らき☆すた」による埼玉県久喜市への経済効果は、テレビ番組放送後3年間でなんと推定22億円とされる。
また放映されたのは2007年4月から9月だが、07年には12~13万人だった 鷲 宮神社の初詣客は、2008年には30万人、09年に42万人、10年には45万人と急増、その後も減らず定着している。