米国利上げで株価はどうなる?

これらを踏まえ、日米の株価や新興国の株価がどのように動くのかを考えてみたい。ただ、期間によって見方は異なるため、あくまで利上げ後、数ヵ月から一年程度までを想定する。

まず、米国株は下落するはずだ。なぜなら、金利が上昇するということは、米国債の金利も上昇するため、安全資産である米国債の金利が高ければ、リスク資産である米国株などを売って、債券を買うという動きとなる可能性が高いからである。ただし、中長期でみれば、経済が好調で米国企業の業績が評価されれば、金融相場から業績相場へと移り上昇トレンドとなる可能性は十分にある。

次に新興国株に関しても下落すると考えられる。なぜなら、これまでは、先進国の多くが量的緩和を行う過剰流動性相場だったため、低金利の米国債から新興国に流入することで、結果的に新興国株高を演出していた。米国が利上げを行うことで、そのマネーの巻き戻しが起こり、新興国株売りの米国債買いといった構図となる可能性が高いだろう。

最後に日本株であるが、上昇する可能性が高い。なぜなら、アベノミクス相場時と同様に金利差拡大から、円安ドル高の流れが想定され、輸出企業が恩恵を受けるためである。ただし、先に述べたように、新興国を中心とした世界経済の低迷から、輸出競争力が高まっても、消費低迷から営業利益が低下する可能性もあるため、あくまでも短期的に上昇するのみで中長期的な上昇は内需の改善などが必要となることに注意したい。 (ZUU online 編集部)

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