(写真=PIXTA)
炭水化物を「主食」にすることのマイナス面が医学的に明らかになってきた。その延長線上に、炭水化物の代わりに肉で満腹にするダイエット法も登場。これまでの常識を覆す新しいダイエット法で、あなたの「ぷっくりお腹」を克服してみては?
100kgの肉を食べた男性の体脂肪率が激減
立ち食いステーキという業態が話題の「いきなり!ステーキ」。運営会社のペッパーフードサービス <3053> は、すでにファーストフード感覚のステーキ店「ペッパーランチ」を成功させているが、新業態の「いきなり!ステーキ」では立ち食いというスタイルに加え、食べた肉の量をポイントとして貯めるマイレージ制度も導入している。
興味深いのは同店が「肉を食べることで健康になれる」とアピールしていることだ。ある50歳代の男性は、同店で肉100kg分のマイレージを貯めた結果、体脂肪率が29%から14%に減少した。その後もさらに体脂肪は減りつづけ9%になったため、それはさすがに減り過ぎということになり、それまで「ライス無し」だったのが、ライスも付けるようになったという。
野菜をたくさん、肉は控えめに……というのが、これまでの健康な食事のイメージだったが、いったいどういうことだろうか。
「やせたければ肉を食え」が常識に?
実は近年、食事からとる総カロリーを減らすのではなく、炭水化物をできるだけ減らすほうが糖尿病の予防や改善に役立つことが分かってきている。
これまでは、炭水化物を減らすとどうしても高タンパク・高脂質食となり、それが腎機能や脂質代謝を悪化させると考えられてきたが、今やその心配は払しょくされ、アメリカでは炭水化物を制限した「糖質制限食」が糖尿病の食事療法の1つとして認められるようになった。
最近では日本人を被験者とした試験でも糖質制限食の有効性が認められ、やはり糖尿病の食事療法として有望視されている。
「いきなり!ステーキ」で100kgの肉を食べた男性も、医師から「肉を食べて脂肪を減らすように」と勧められたのがきっかけで同店へ通いはじめた。結果、「健康的にやせている」というお墨付きを医師から受けたというから、やがて「やせたければ肉を食べる」というのが一般常識になるのかもしれない。