株式投資において大事な3大原則とは?
大江氏が話した株式投資において大事な3大原則についてまとめてみよう。
- 投資の基本はあくまでも自分の頭で考えて判断すること。投資に信仰は禁物!
- 自分で勉強し、努力をしなければ収益を得ることはできない(人に運用を委ねる投資信託でも同じ)
- 上記のことをやるつもりがないのであれば、人に任せて損をしても一切文句を言わない、あるいは投資はしない
この3大原則について面白い話がある。大江氏によると、大阪の人は詐欺被害にあいにくい傾向にある。なぜなら、疑問に思ったことをとことん追求する姿勢があるからだ。
逆に詐欺に騙されやすいのは誰か? 答えは大学教授や企業経営者などである。こうした職業の人は自分が知らないことに対する恥ずかしさを感じやすいためである。わからないことをきちんと確認できない人ほど、騙されてしまう可能性があるというわけだ。
詐欺とまでは行かないまでも、証券会社や保険会社の営業マンから金融商品を勧められる場面があるだろう。そんなときは、とにかくわからないことは聞くことである。「質問をはぐらかす営業マンはあまり信じないほうがいい。逆にとことん付き合ってくれる人は信頼してもいいかもしれない」と大江氏。ぜひ「聞く」姿勢を大切にしたいものである。
株は最も価値の高い知的労働だ
日本人は「お金」「投資」というと少し後ろめたいイメージを持つ人が多い。「株の儲けを不労所得だ」という人もいる。そのことについて大江氏は「株式投資の儲けは不労所得ではない。むしろ、株式投資は最も価値の高い知的労働である」と言い切る。
価値の高い知的労働とは何か? 例えばCEOは判断を下すのが仕事である。どのようなものに投資すればどのようなリスクがあるのかを考慮した上で、どこに資金を投下するかを判断し、その結果失敗したらその責任を取るのが仕事である。これは株式投資とまったく同じである。
情報を集め、企業価値を分析して見極め、最終的に資本を投下するかの判断をする。そしてリスクを自分で取るというものである。「投資家の仕事はリスクをとること、そうでないとリターンは得ることができない。不労所得だと考えているからうまくいかないんです」と大江氏は投資のコツを語った。
次回は「成長企業の見極め方」について紹介する。