英ペイメント・サービス会社Worldpay(ワールドペイ)の最新リサーチから、ewallets(電子マネー)やデビット・カードなどのオルタナティブ・オンライン・ペイメントが、従来のカード決済を上回りつつあることが判明した。怒とうの勢いで急成長中のeコマース市場。2015年の決済総額は既に1兆6600億ドル(約203兆3774億円)と2014年から14%増加している。ネットショッピングの需要は今後も伸び続けると期待されており、Worldpayの予想では2019年には2兆4000億ドル(約294兆396億円)に成長するという。


北米はネットショッピングは盛んではない?

ネットショッピングが盛んな地域にはバラつきがあり、アジアが58%、EMEA(欧州、中東、アフリカ)が49%の売り上げを記録しているのに対し、北米ではわずか28%の需要しか見られていない。

しかしこうした数字の伸びは推定を下回るものであり、中国経済の混乱やペイメント・ネットワーク開発の遅れなどが原因として挙げられている。

さらに注目すべきは、eコマース市場の拡大にともなう決済法の大きな変化だ。Worldpayが世界30カ国で実施した調査結果によると、2015年は決済の半数以上にデビット・カード、ewallets、銀行振替などを含むオルタナティブ・オンライン・ペイメント(APM)が利用されている。

特にewalletsの先駆けとなったPayPal(ペイパル) とAliPay(アリペイ)は、スマートフォンの普及によってユーザーが爆発的に増加している。決済総額は2014年の3870億ドル(約47兆4139億円)から5年間で6470億ドル(約79兆2681億円)に上昇すると見込まれており、現在の5730億ドル(約70兆2020 億円)からわずかな伸びしか期待できず、5770億ドル(約70兆6920億円)にとどまることが予想されているクレジットカード決済を上回るといわれている。

Worldpayのチーフ・プロデューサー、ケビン・ダラス氏は、ここ数年でeコマース対応の決済法が拡大しすぎ、「消費者もマーチャントも戸惑い気味だ」と指摘する。しかし今後数年でふるいにかけられ、「本当の意味で有益な決済法のみが生き残るだろう」と付け加えた。 (ZUU online 編集部)

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