SBI証券で投資を始めるには、投資資金をSBI証券の自分の証券口座へ入金をする必要がある。 入金方法は「即時入金」「リアルタイム入金」「銀行振込」「振替入金」の4種類が用意されている。

この記事では、SBI証券の各入金方法について詳しく解説する。

各入金方法を比較する際のポイント

(画像=PIXTA)

「即時入金」「リアルタイム入金」「銀行振込」「振替入金」といった4つの入金方法の違いは、以下のような点にある。

上記の5つのポイントについて比較した表が以下だ。

   即時入金  リアルタイム入金  銀行振込  振替入金
 ・資金を出す口座
 ・入金手段
 ・ネットバンキング契約のある金融機関の口座
 ・WEBで操作
 ※あらかじめネットバンキング契約が必要
 ・SBI証券の提携金融機関の口座
 ・WEBで操作
 ※口座振替の登録が必要
 ・利用者が持っている銀行口座
 ・銀行の窓口、ATMなどから依頼
 ・ゆうちょ銀行口座
 ・WEBで操作
 入金できる時間帯  24時間(メンテナンス時間除く)  各金融機関の利用可能時間内(メンテナンス時間除く)  金融機関の銀行の窓口、ATM、WEBの利用時間内  24時間(メンテナンス時間除く)
 提携銀行  都市銀行、ゆうちょ銀行、ネット銀行が中心  地方銀行が中心  すべての金融機関  ゆうちょ銀行
 買付余力への反映  即時  即時反映  SBI証券で確認後(1~2時間程度)  半日程度(受付時間によって反映タイミングが異なる)
 振込手数料  無料  無料  利用者負担  無料

4つの入金方法を比較すると提携する銀行や証券口座への入金手段、買付余力への反映時間などで違いがある。「今持っている銀行口座で投資を始めたい」という人は、利用できる入金方法が限られている場合もあるので注意が必要だ。

即時入金、リアルタイム入金、銀行振込の概要

ここでは「即時入金」「リアルタイム入金」「銀行振込」の各入金方法について解説する。

即時入金

即時入金を利用する条件は「SBI証券が提携している銀行の口座を持っている」「ネットバンキングを利用している」といったことだ。SBI証券のWEBサイトから各提携銀行のネットバンキングサービスを呼び出し銀行口座からSBI証券の証券口座に入金する。振込手数料は無料、メンテナンス時間でなければ24時間いつでも入金ができ買付余力への反映も即時に行われるのが特徴だ。

提携銀行は、都市銀行やゆうちょ銀行、ネット銀行など13行となっている。(2020年12月27日時点)

リアルタイム入金

リアルタイム入金は、対象となる金融機関の口座を持っていることが条件となる。SBI証券のWEBサイトから口座振替登録を行い登録口座からSBI証券の証券口座に振替をする。振込手数料は無料で買付余力への反映は即時だ。入金できる時間帯は、各金融機関によって異なり提携銀行は京葉銀行や阿波銀行など25行(2020年12月27日時点)と地方銀行が中心になる。

銀行振込

都市銀行・地方銀行など利用者が持っている銀行口座の窓口やATM、ネットバンキングなどからSBI証券の「お客さま専用振込口座」に入金する方法。「お客さま専用振込口座」に振り込まれた資金は、利用者のSBI証券の証券口座に入金される。利用するにあたり銀行口座を持っている以外に条件はない。

利用できる銀行に条件がないため、だれでも使える入金方法だが振込手数料がかかる。また振込手続完了後、買付余力への反映までに1~2時間程度必要だ。入金できる時間帯は、銀行窓口やATM、ネットバンキングの受付時間内に限られる。

即時入金、リアルタイム入金、銀行振込の利用前の手続き

これまで解説したように、「即時入金」「リアルタイム入金」「銀行振込」の3つの方法とも入金するまでにあらかじめ準備が必要となる。各方法について利用前に必要となる手続きを見てみよう。

即時入金

即時入金を利用するには、SBI証券が提携する銀行のネットバンキング契約が必要だ。「提携銀行の口座は持っているがネットバンキング契約はしていない」という人は、ネットバンキング契約をおすすめする。なぜならSBI証券では、都市銀行の口座を持っていてネットバンキング契約をしていない人が利用できる入金手段は、手数料がかかる銀行振込になるからだ。

リアルタイム入金

リアルタイム入金は、SBI証券と提携する地方銀行の口座を持っている人にとって便利な入金方法だ。銀行口座のネットバンキング契約は不要ですが口座振替登録が必要になる。口座振替登録は、SBI証券のWEBサイトから行い銀行ごとに登録ボタンが用意されているため、指示に従って必要事項を入力する。申し込むと銀行で登録処理が行われる。

申し込み後、リアルタイム入金が利用できるまでの所要時間は、銀行によって異なり申し込み後即時から翌々営業日までとさまざまだ。

銀行振込

即時入金やリアルタイム入金のように所有する銀行口座に条件がなく、利用者が持っている銀行口座の窓口やATMなど、ネットバンキングからSBI証券の「お客様専用振込口座」に入金する方法だ。銀行振込を利用するには、SBI証券のWEBサイトから「お客様専用振込口座」の申し込みが必要となる。

SBI証券では「三井住友」「三菱UFJ」「みずほ」の3銀行の振込用口座が用意されている。WEBサイトの申し込みボタンを押して指示に従って必要事項を入力すると手続きができ手続き完了後、15分程度で銀行振込が利用可能となる。

即時入金対応の証券会社比較表

ネットバンキング契約のある銀行口座から入金可能というサービスがある証券会社は、SBI証券以外にもいくつかある。大手ネット証券のサービスについて提携銀行数やサービス利用時間などを比較してまとめると以下のような表になる。なおSBI証券ではこのサービスを「即時入金」と呼んでいるが他社では異なる名称がつけられている。

 証券会社  提携銀行数  サービス利用時間  振込手数料
 SBI証券
 「即時入金」
 13行  24時間  無料
 楽天証券
 「リアルタイム入金」
 13行  金融機関による  無料
 auカブコム証券
 「ゆうゆう決済®ネット振込」
 6行  金融機関による  無料~220円(金融機関によって異なる)
 松井証券
 「ネットリンク入金」
 17行  金融機関による  無料

振替入金の概要

ゆうちょ銀行の口座を持っていて「ゆうちょダイレクト」(ゆうちょ銀行のネットバンキングサービス)の契約をしていない人は「振替入金」でSBI証券の自分の証券口座に入金する。SBI証券のWEBサイトから入金依頼をするとゆうちょ銀行の口座から証券口座に振り込まれる。振込手数料は無料でサービスは24時間利用可能だ。

買付余力への反映は、入金を受け付けた時間によって異なる。例えば受付時間によって以下のように変わるため注意が必要だ。

 受付した時間  反映される時間
 0~6時59分  当営業日の18時
 7~14時30分  翌営業日の9時
 14時30分~23時59分  翌営業日の18時
 土・日・祝日  翌営業日の18時

振替入金の利用前の手続き

振替入金は、ゆうちょ銀行の口座を持っている人向けの入金方法だ。この方法を利用するには、SBI証券のWEBサイトから「入金サービスに関する申込書(自動払込利用申込書)」を請求し必要事項に記入して返送する必要がある。審査後、サービス利用開始の通知がWEBサイトにログイン後に表れるメッセージボックスに送られてくると振替入金が利用可能だ。

申込書を返信して振替入金ができるようになるまで約3~4週間かかる。

実際に入金するときの手順

ここでは、実際に入金するときの手順を解説する。

即時入金、リアルタイム入金、振替入金

SBI証券のWEBサイトの「お客様サイト」にログインし、入金ページの入金指示画面から入金する。

【即時入金】
1.入金指示画面に表示された金融機関のバナーボタンを押す
2.振込指示画面で指示に従って必要事項を入力し「振込指示確認」ボタンを押す
3.振込指示確認画面で内容を確認し「振込指示」ボタンを押す
4.金融機関のネットバンキングのログイン画面が表示されるのでログインする
5.画面の指示に従って振込手続きを進める
6.金融機関のネットバンキングで振込受付が完了するとSBI証券WEBサイトで振込受付画面が表示される
7.内容を確認して「このウィンドウを閉じる」ボタンを押す

【リアルタイム入金】
1.入金指示画面に表示された金融機関のバナーボタンを押す
2.振込指示のページで必要事項を入力し「振込指示確認」ボタンを押す
3.振込指示確認画面が出るため、内容を確認し間違いがなければ「振込指示」ボタンを押せば完了

【振替入金】
1.入金指示画面の「振替入金(ゆうちょ銀行)」の入金指示ボタンを押す
2.振替指示画面で振替金額と取引パスワードを入力し「振替指示確認」ボタンを押す
3.振替指示確認画面で振替指示内容を確認し「振替指示」ボタンを押して完了

銀行振込

銀行窓口やATMなどから「お客様専用振込用口座」に振り込みを行う。

各入金方法における注意点

どの入金方法を選ぶ場合でもそれぞれに注意しておきたい点がある。

提携銀行

各入金方法で利用できる金融機関に条件がある。即時入金は、都市銀行とゆうちょ銀行に口座がありネットバンキング契約をしている人やネット専業銀行に口座を持っている人向けだ。一方提携している地方銀行に口座を持っている人ならリアルタイム入金が利用できる。そのほかにどの金融機関の口座でも利用できる入金手段として銀行振込がある。

振込手数料

提携銀行の数を考えると銀行振込が最も汎用性が高いが、4つの入金方法の中で唯一振込手数料がかかる点には注意が必要だ。

買付余力への反映スピード

即時入金やリアルタイム入金はすぐに買付余力に反映されるため、入金したらすぐに取引を始めることが可能となる。一方で銀行振込や振替入金は手続き完了後、反映までに時間がかかる。

利用までの準備

4つの入金方法ともに利用までには準備が必要だ。

 入金方法  利用までに必要な準備
 即時入金  銀行のネットバンキング契約(契約完了まで必要な日数は銀行によって異なります)
 リアルタイム入金  口座振替登録(申し込みから最短なら即時、最大翌々営業日から利用可能)
 銀行振込  「お客様専用振込用口座」の登録(申し込みから15分程度で利用可能)
 振替入金  「入金サービスに関する申込書」での手続き(申込書返信後3~4週間で利用可能)

以上のような点を踏まえて、自分にとって使いやすい入金方法を選び、SBI証券で株式投資を行う準備を進めるとよいだろう。