目次

  1. トランプ政権誕生直後に移住希望者が急増?
  2. 人気はロンドン、トロント、オークランド
  3. 歓迎ムードのカナダ
  4. 記録的な申請数となったニュージーランド
  5. 懸念は土地価格の高騰

トランプ政権誕生直後に移住希望者が急増?

多くのメディアの予想に反して、共和党のトランプ候補が当選を果たした2016年の米大統領選挙。このとき、米国では、国外脱出を目論む国民が急増したという。。選挙当日の11月9日、トランプ大統領の誕生がまだ確定来していなかった時点で、すでにカナダ移民省のウェブサイトがクラッシュしていたそうだから、米国民の動揺はよほどのものだったのだろう。

当時、どのような都市が移住先として、人気を集めたのだろうか。

人気はロンドン、トロント、オークランド

答えから言うと、米富裕層に人気の海外移住先は環境、生活水準、投資価値などの理由から、ロンドン、トロント、オークランドの3都市に集中したそうだ。

EU離脱の影響でポンド安が続く英国。2015年から始まった「ロンドン高級不動産プチバブル崩壊」に後押しされ、すでに海外投資家の叩き買いが始まっている。不動産投資会社、ロンドン・セントラル・ポートフォリオ(LCP)のウェブサイトへのアクセス数は、米選挙当日3倍に増したという。

ナオミ・ヒートンCEOは「ロンドンは移住目的と同時に、投資対象としても最適だ」とアピール。米投資家だけではなく、米国への投資に懸念を感じ始めた中近東の投資家にも注目されているそうだ。

EU離脱交渉後の目途も立たず先行きの不透明さにつつまれている英国だが、トランプ政権に比べればはるかにリスクが低いと見なす投資家が多かったということだろうか。「国の経済成長よりも目の前の問題解決を」と深刻な住宅難に苦しむ英国民にとっては、あまり歓迎されていない。

歓迎ムードのカナダ