8月6~10日の東京株式市場は軟調に推移した。米中貿易戦争や日米閣僚級の貿易協議(FFR)への警戒等で買い手控えムードが広がる中、10日にはトルコリラ急落を背景にリスクオフムードが強まり、日経平均株価は約300円下落、週ベースでも前週末比227円10銭安の2万2298円08銭と2週連続の下落となった。

ジャスダック「低PER」ランキング

ユニバーサルエンターテインメント,株価
(画像=PIXTA)

それでは、今回はジャスダック市場の「低PER(株価収益率)」ランキングを紹介しよう。

(1)ユニバーサルエンターテインメント <6425> 4050円 2018年12月 (連)2464.71円 (連)1.64倍
(2)オービス <7827> 1026円 2018年10月 (単)401.50円 (単)2.56倍
(3)三ッ星 <5820> 1800円 2019年3月 (連)551.70円 (連)3.26倍
(4)ヨシコン <5280> 1415円 2019年3月 (連)304.91円 (連)4.64倍
(5)アプライド <3020> 1643円 2019年3月 (連)329.03円 (連)4.99倍
(6)タケダ機械 <6150> 2850円 2019年5月 (連)543.44円 (連)5.24倍
(7)ファミリー <8298> 497円 2019年3月 (単)94.57円 (単)5.26倍
(8)アールビバン <7523> 688円 2019年3月 (連)129.87円 (連)5.30倍
(9)コスモスイニシア <8844> 701円 2019年3月 (連)129.77円 (連)5.40倍
(10)美樹工業 <1718> 4970円 2018年12月 (連)914.68円 (連)5.43倍

※銘柄、証券コード、10日終値(※ファミリー、美樹工業は9日終値)、決算年月、EPS(1株当たり利益)、PER(株価収益率)の順。(連)は連結、(単)は単体。データはヤフーファイナンスより。

PERは株価をEPS(1株当たり利益)で割って算出したものである。日経平均採用銘柄の平均は13倍後半であり、相対的に見ても上記ランキング(1~5倍台)は非常に低いと考えられる。ただ、PERが低い背景には、経営環境の悪化など投資家を不安にさせる要因があるケースも珍しくないので注意が必要だろう。

元会長の逮捕で投資家の不安が拡大

今回は上記ランキングからユニバーサルエンターテインメント、オービス、ヨシコンを取りあげる。

ユニバーサルエンターテインメントは東京都江東区に本社を置く、パチンコ機やパチスロ機、ゲームソフト等の製造メーカー。フィリピンでリゾート施設「オカダマニラ」を開発していることでも知られる。

8月6日、ユニバーサルエンターテインメントは創業者で元会長の岡田和生氏が、香港の捜査当局に複数の賄賂に関する容疑・罪状で逮捕されたと発表した。岡田氏はすでに捜査当局の管理下で保釈されているという。同社は岡田氏が2017年6月29日付で取締役を退任済みで現在は一切関係がないこと、捜査当局から協力要請があれば全面的に協力することも表明している。

元会長逮捕に関する発表は取引時間中だったこともあり、6日のユニバーサルエンターテインメント株は一時3320円と前日比で約10%下落、年初来安値を更新する場面も見られた。同社は現在は元会長と「一切関係がない」としているものの、今回の逮捕劇で投資家の不安を拡大させてしまった印象は否めない。

ユニバーサルエンターテインメントのPERは1.64倍となり、今回のランキングでTOPとなった。

オービス、今期の純利益予想は高めだが

オービスは梱包用材やプレハブハウス、太陽光発電パネルなどを手掛ける企業。広島県福山市に本社を置く。

6月14日、オービスは2018年4月中間の営業利益が従来予想(500万円)を上回る4800万円となったと発表した。建設、太陽光発電などの「ハウス・エコ事業」で、原価管理を徹底したことなどが要因としている。通期予想は据え置いたが、営業利益予想(8400万円)の上振れ期待から、株価は一時1400円台まで上伸する場面も見られた。ただ、その後は投資家の買いが続かず調整ムードとなっている。

2018年10月期の純利益予想は6億9500万円で、ここ数年の実績よりも高い。目立った悪材料があるわけではないが、投資家の買いが持続せずPERも低水準にあるのが実情だ。

ヨシコン、マテリアル事業で損失計上

ヨシコンは静岡県静岡市に本社を置く不動産業者。旧社名は「吉田コンクリート」。社名の通り、建築資材を主力事業としていたが、現在は不動産開発やマンション分譲、賃貸管理等が事業の主力となっており、建築資材を扱う「マテリアル事業」の売上比率は2割程度にとどまっている。

7月31日、ヨシコンが発表した2018年4~6月期連結決算は、売上高が前年同期比3%減の31億2800万円、営業損益が100万円の赤字(前年同期は1億5200万円の黒字)、純利益は87.7%減の1300万円だった。マンション分譲事業や賃貸管理事業は営業増益となったが、マテリアル事業が「新規物件である継続出荷の見込める建築部材の職費用がかさんだ」(決算短信)ため、1億1000万円の営業損失を計上。これが営業赤字につながった。

ヨシコンは通期業績予想(純利益予想:9月中間で4億円、通期22億円)を据え置いている。しかし、市場では会社予想に対し4~6月期の実績が見劣りするため株価上昇期待が後退しているようだ。(ZUU online 編集部)