モバイル専門マーケティングリサーチ機関である MMD 研究所(東京都港区、所長:吉本浩司)は、マカフィー株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:山野 修)と共同で、2018年3月1日~3月5日の期間で「高校生、大学生、社会人20代・30代のSNS利用に関する意識調査」を高校生、大学生、社会人20代、社会人30代の4属性を対象に実施いたしました。事前調査の対象者は15歳~39歳の男女4,575人(高校生 n=634、大学生 n=1,043、社会人20代 n=1,638、社会人30代 n=1,260)です。

本調査の対象者は、事前調査で抽出したSNS、ブログ、掲示板いずれかを週に1回以上利用していると回答した男女2,027人(高校生 n=503、大学生 n=510、社会人20代 n=507、社会人30代 n=507)となっております。自分自身のSNSの投稿が問題になった経験や、最近騒がれているSNSを介した犯罪、事件に対しての意見などを聞いております。調査結果は以下の通りです。

【調査結果サマリー】
■ 利用SNS上位、高校生と大学生は「Twitter」「Instagram」「LINEのタイムライン」社会人20代、30代は「Twitter」「Instagram」「Facebook」
■ 高校生Twitter利用者の52.7%は実名利用 実名利用している高校生のうち41.1%は「すべての人」に情報を公開
■ Twitterの利用目的は「趣味に関する情報収集」が最多 SNSをしていてよかったことの上位は「役に立つ情報を得られる」「友人・家族の近況を知れる」「新しい趣味が広がった」「行きたい場所が増えた」
■ SNSの投稿で後悔した経験、高校生と大学生の6割はあると回答 全属性後悔した内容で最も多いのは「その時の感情」に関する投稿
■ ネットへの投稿内容が問題になったことがあるのは約2割 高校生の8.2%が自身のオンライン上の投稿内容が学校で問題になったことがある、 投稿が問題になったことがある人の8割以上が「問題になると思わなかった」
■ インターネット投稿による犯罪・事件予防の対応策としてあればよいもの「インターネット利用における教育を強化すべき」「投稿に問題がありそうな場合投稿できない仕組みにすべき」「投稿に問題がありそうな場合アラートできる仕組みにすべき」

高校生Twitter利用者
(画像=MMD研究所)

利用SNS上位、高校生と大学生は「Twitter」「Instagram」「LINEのタイムライン」社会人20代、30代は「Twitter」「Instagram」「Facebook」

事前調査において15歳~39歳の男女4,575人(高校生 n=634、大学生 n=1,043、社会人20代 n=1,638、社会人30代 n=1,260)を対象に、週に1回以上利用しているサービスを聞いたところ(複数回答可)、SNSで最も利用が多かったのは「Twitter(57.8%)」、次に「Instagram(44.0%)」だった。

属性別で見ると、高校生は「Twitter」が79.3%、次いで「Instagram」が47.9%、「LINEのタイムライン」が33.8%となり、大学生も高校生と同様の順番で「Twitter」が73.8%、「Instagram」が46.4%、「LINEのタイムライン」が26.9%となった。社会人20代は「Twitter」が56.6%、「Instagram」が48.4%、「Facebook」が37.2%となり、30代社会人も順番は同じく、「Twitter」が35.3%、「Instagram」が34.4%、「Facebook」が33.9%となった。

高校生Twitter利用者
(画像=MMD研究所)

高校生Twitter利用者の52.7%は実名利用 実名利用している高校生のうち41.1%は「すべての人」に情報を公開

事前調査でSNS、ブログ、掲示板を週に1回以上利用していると回答した人2,027人(高校生 n=503、大学生 n=510、社会人20代 n=507、社会人30代 n=507)を対象に、実名で利用しているサービスを聞いたところ(複数回答可)、利用率が多かった4つのSNSのうち、「Twitter」に関しては高校生の52.7%、大学生の44.5%が実名公開をしていると回答した。

高校生Twitter利用者
(画像=MMD研究所)

さらに、Twitter実名利用していると答えた706人(高校生 n=265、大学生 n=227、社会人20代 n=143、社会人30代 n=71)を対象に、Twitterの公開範囲を聞いたところ、高校生の41.1%、大学生の35.2%、社会人20代の37.1%、社会人30代の57.7%が公開設定を「すべての人」にしていることがわかった。高校生のTwitterの実名利用の多さを考えると、多くの高校生が個人情報を公開していることが明らかとなった。

高校生Twitter利用者
(画像=MMD研究所)

Twitterの利用目的は「趣味に関する情報収集」が最多 SNSをしていてよかったことの上位は「役に立つ情報を得られる」「友人・家族の近況を知れる」「新しい趣味が広がった」「行きたい場所が増えた」

事前調査でSNS、ブログ、掲示板を週に1回以上利用していると回答した人2,027人(高校生 n=503、大学生 n=510、社会人20代 n=507、社会人30代 n=507)を対象に、SNSを利用する目的を聞いたところ(複数回答可)、Twitterでは「趣味に関する情報収集」という回答が全体で最も多い結果となった。

属性別で見ると、高校生は「趣味に関する情報収集」が40.0%、次いで「著名人の近況を知るため」が33.3%。大学生は「趣味に関する情報収集」が40.6%、次いで「友人、知人の近況を知るため」が38.7%。社会人20代が「友人、知人の近況を知るため」が32.7%、「趣味に関する情報収集」が30.4%、社会人30代が「趣味に関する情報収集」が32.7%、次いで「ニュースやトレンドなどの情報収集」が23.7%となり、属性別で利用用途が少しずつ異なる傾向にあることがわかった。

高校生Twitter利用者
(画像=MMD研究所)

事前調査でSNS、ブログ、掲示板を週に1回以上利用していると回答した人(n=2,027)にSNSを利用していてよかったことを聞いたところ(複数回答可)、「役に立つ情報を得られる」が53.9%と最も多く、次いで「すぐに友人・家族の近況がわかる」が38.4%、「新しい趣味が広がった」が36.1%、「行きたい場所が増えた」が36.1%となった。

高校生Twitter利用者
(画像=MMD研究所)

SNSの投稿で後悔した経験、高校生と大学生の6割はあると回答 全属性後悔した内容で最も多いのは「その時の感情」に関する投稿

事前調査でSNS、ブログ、掲示板を週に1回以上利用しているかつ一度でも投稿したことがあると回答した1,720人(高校生 n=449、大学生 n=441、社会人20代 n=434、社会人30代 n=396)を対象に、投稿した内容を後悔したことがあるかを聞いたところ、「後悔したことがある」という回答で半数を超えたのは高校生(60.6%)、大学生(62.8%)、社会人20代(57.1%)となった。

高校生Twitter利用者
(画像=MMD研究所)

さらに、後悔の経験があると答えた985人に対して、後悔した投稿内容について聞いたところ(複数回答可)「そのときの感情」という回答が最も多く47.3%、次いで「恋愛に関する内容」「自分の写真」が21.9%となった。

高校生Twitter利用者
(画像=MMD研究所)

ネットへの投稿内容が問題になったことがあるのは約2割 高校生の8.2%が自身のオンライン上の投稿内容が学校で問題になったことがある、投稿が問題になったことがある人の8割以上が「問題になると思わなかった」

事前調査でSNS、ブログ、掲示板を週に1回以上利用していると回答した2,027人(高校生 n=503、大学生 n=510、社会人20代 n=507、社会人30代 n=507)に自身の投稿によって引き起こされた問題があるかを聞いたところ(複数回答可)、約8割が「問題になったことはない」と回答しているが、起こったことがある事象では、高校生で最も多い回答は「学校内で問題になった」で8.2%、大学生、社会人20代、社会人30代で最も多い回答は「内容が友人・知人・家族間で問題になった」となった。

高校生Twitter利用者
(画像=MMD研究所)

自分自身もしくは友達が「なんらか問題になった」と回答した人に対して、どんな内容が問題になったかを自由回答で聞いたところ、下記のような内容が挙がった。

・インスタのストーリーに学校の先生の悪口を名前を出して書いた(高校生 女性 自分自身のできごと)
・ いるはずがない場所に行っていたことがばれた(社会人20代 男性 自分自身のできと)
・会社の業務を投稿した(社会人20代 男性 友人のできごと)
・ 違法ダウンロードの自慢(大学生 男性 友人のできごと)
・未成年の飲酒の発覚(高校生 女性 友人のできごと)

ちなみに投稿した内容が何らかの問題になったと回答した人(n=395)に、投稿前の意識について聞いたところ、「特に問題のある内容だとは思わなかった」が41.3%、「少し投稿するのに迷ったが、問題になると思わなかった」が40.8%となった。

高校生Twitter利用者
(画像=MMD研究所)

インターネット投稿による犯罪・事件予防の対応策としてあればよいもの「インターネット利用における教育を強化すべき」「投稿に問題がありそうな場合投稿できない仕組みにすべき」「投稿に問題がありそうな場合アラートできる仕組みにすべき」

事前調査でSNS、ブログ、掲示板を週に1回以上利用していると回答した人(n=2,027)に、SNSを介して起こる犯罪・事件を未然に防ぐ対応策としてどのようなものがいいかを聞いたところ(複数回答可)、「インターネット利用における教育の強化」が43.0%と最も多く、次いで「投稿に問題がありそうな場合、投稿できない仕組み」が38.4%、「投稿に問題がある場合、アラートがでる仕組み」が26.1%となった。

高校生Twitter利用者
(画像=MMD研究所)

調査に対するマカフィーのコメント

SNSの利用目的は調査結果にもある通り、情報収集や他人の近況を知って楽しむべきツールということだと思います。一方で昨今の座間事件にもある通り、Twitter上で心の内をつぶやいたことで殺人事件に発展してしまうケースも残念ながらありました。被害者は「未成年」。最初の接点がSNSだったということ自体も驚いた方も多いのではないでしょうか。

今回は、そんなSNS上で発信した内容によって、どのようなトラブルを皆さんが抱えているのか?といったことを調査しました。

結果、未成年に関わらず大人もSNSの投稿後に後悔するケースが多くあるということを知ることができました。幸い今回の調査では犯罪や事件までに発展してしまったケースはないようでしたが、学校、家庭、職場で様々なトラブルになってしまったということが分かりました。

この様な実態を知ることで、セキュリティベンダーとしての立場で出来ることを考えていきたいとともに、モバイル事業者、ユーザー自身に対しても、今後を考えるきっかけにしてもらいたいです。

マカフィー株式会社
CMSB事業本部 コンシューママーケティング本部 執行役員 本部長 青木 大知

執筆者:セノオ アキコ

※本調査レポートの百分率表示は四捨五入の丸め計算を行っており、合計しても100%とならない場合がございます。

(提供:MMD研究所