家計収入から、社会保険料や各種税金など消費以外の支出を引いた金額を「可処分所得」という。家計における黒字とは、この可処分所得から消費支出を差し引いた残りのことだ。いくら可処分所得が大きくとも、消費支出も大きければ最終的に黒字は小さくなり、思ったように貯蓄できないと感じるだろう。

愛媛県庁が発表している「全国消費実態調査」の2014年データによると、愛媛県民の可処分所得における黒字率は全国平均を0.3ポイント上回り21.9%となっている。このことから、「家計の無駄遣いをしない」愛媛県民の堅実性が垣間見えるだろう。コツコツと節約し、コツコツと貯蓄する。そんな愛媛県民が取り組みやすい貯蓄方法を考えてみよう。

節約・貯蓄のカギは習慣化

節約,貯蓄
(画像=PIXTA)

節約という言葉を聞くと、とっさに「我慢しなければいけない」と考えてしまう人もいるだろう。しかし、節約も貯蓄も習慣化し、「貯蓄体質」となることで我慢することなくお金を貯められるようになる。ただし、習慣化するためには消費やお金に対する考え方を変えていく必要があるだろう。例えば下記のような考え方はどうだろうか。

◎クレジットカードとデビットカード・プリペイドカードをうまく活用する

ポイントや現金還元といったうまみのあるクレジットカードは多い。しかし、自分の収入の範囲を超える利用はもちろん避けるべきだ。

ところで、クレジットカードに慣れている人にとって、いまさら現金を持ち歩くのは面倒だと感じるものだろう。そこで、デビットカードやプリペイド式のカードをおすすめしたい。なぜなら、デビットカードであれば、預金残高の範囲内でしか利用できないだけではなく、利用した時には即時決済される。預金の範囲内でしか活用できなければ自然と浪費しなくなるはずだ。同じような理由で、プリペイドカードもおすすめだ。プリペイドカードなら、事前にチャージした分しか使えない。

◎安物買いの銭失いに注意

たとえ、小さな買い物であっても適切・適量な買い物を心がけたい。売り出しの日に必要ないものまで買い込み過ぎないようにしよう。また、必要なものであるにもかかわらず価格の安さで決めてしまうと、これも節約にならない。買い物の際には、常に適切と適量を心がけよう。

節約も貯蓄も適度が肝心

このような心がけだけでも、自然と家計の黒字は増えていくはずだ。過剰な節約や貯蓄はストレスとなり、かえって良くない。ストレスを貯めないよう、次のように無理な節約は避けるのがよいだろう。

◎食費を削減しすぎる

節約するうえで、食費の削減は効果が出やすい。しかし、食費を削りすぎてしまい、家族から不満がもれるようであれば考え直したほうがいいだろう。節約しながらでも栄養バランスがよく、家族の健康に影響のないよう気をつけたい。

◎娯楽費を削減しすぎる

家族のためにも、休日にはしっかり休み、遊べるだけの娯楽費は用意しておきたい。お金をかけなくても楽しめるものも多々あるが、お金を払うことで楽しめるものもある。特に子どもの夏休み・冬休みには、いつもとは違う場所へ出かけられるだけの心の余裕を持とう。

楽しみながら貯蓄体質になるには

上記のことができれば、浪費を防ぐことができるようになる。また、節約に対する意識も高まり、徐々にお金の使い方を考えられるようになってくるはずだ。次のステップとして「貯蓄体質」になる方法を考えよう。

まずは、アプリを活用しながらお金の流れをよく管理しよう。銀行のアプリを活用すれば、その銀行の口座内の残高の推移などが分かる。お金の流れが分かるようになれば、いつ自分がお金を使っているのか分析もできる。お菓子をコンビニで買いすぎる人もいれば、お酒が大好きで仲間と一緒に食事に行くのが楽しみだと言う人もいるかもしれない。いつ、どこでお金を使っているか分かれば、次なる手がうてる。

例えば従前からよくやっている「つもり預金」は一案だ。お菓子を買ったつもり、ゲームを買ったつもり、タクシーに乗ったつもりにして貯金箱にお金を貯めるやり方だ。それ以外にも500円玉を貯める「500円玉貯金」も貯金箱にお金を貯め・貯金箱を持ち、重量感を感じることで「お金が貯まった」という実感がわくはずだ。

さらにリスクを取れる人は、ロボアドや投信積み立てなどの少額積み立てを活用するのも手だ。少額で手軽に始められるので、今までリスク資産に対してあまりなじみのない人も楽しく増やせる期待を持てるはずだ。もちろん、変動リスクがあることを忘れてはいけないが、こういった工夫をすることで我慢せずに楽しくお金を貯められるようになるだろう。

ストレスフリーな貯蓄を

貯蓄のための節約でストレスを感じないために、大切なのは「楽しみながら貯蓄する」ことだ。積み立てだけではなく家計簿もアプリを使って管理すると、家計について頻繁に考えられるようになるだろう。浪費ではなく、消費は生きていくうえで必要なことである。適切な消費まで過剰に節制してしまわないように注意したい。毎日コツコツと少しずつ貯蓄額を増やしていこう。(提供:iyomemo

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