楽天証券とSBI証券の使い分け方
引用:

本記事ではネット証券の2大巨頭である楽天証券とSBI証券の効果的な使い分け方や、両方の口座を最大限活用する方法をご紹介します。

両社を比較したい方は下記の別記事を参考にしてください

楽天証券とSBI証券の上手な使い分け方

楽天証券とSBI証券は、投資方針や投資目的などに合わせて上手く使い分けることができます

デイトレードはSBIをメイン、楽天をサブで使い分けて手数料を抑える

楽天証券の使い方(サブ)
  • 100万円未満まではいちにち定額コースで投資する
SBI証券の使い方(メイン)
  • あとはアクティブプランで取引する

デイトレードは一日に複数回取引をするので手数料が高くなりがちですが、取引をすればするほどSBI証券の方が手数料は楽天証券よりも安くなります。

両社の手数料には2つのコースが用意されています。約定後に手数料を支払うコースと一日の合計約定額で手数料を支払うコースです。

一日の合計約定額で手数料を支払うコースを選択した場合、楽天証券もSBI証券も100万円まで手数料が発生しません。

▽楽天証券とSBI証券における国内株取引のサービス内容

サービス内容楽天証券SBI証券
国内株現物取引手数料
(税込)
【超割コース:取引毎の約定額で手数料を支払う】
・5万円まで:55円
・10万円まで:99円
・20万円まで:115円
・50万円まで:275円
・100万円まで:535円
【いちにち定額コース:一日の合計約定額で手数料を支払う】
・100万円まで:0円
・200万円まで:2,200円
【スタンダードプラン:取引毎の約定額で手数料を支払う 】
・5万円まで:55円
・10万円まで:99円
・20万円まで:115円
・50万円まで:275円
・100万円まで:535円
【アクティブプラン:一日の合計約定額で手数料を支払う】
・100万円まで:0円
・200万円まで:1,238円
※25歳以下なら国内株式現物取引手数料がキャッシュバックにより実質0円
PTS取引の取扱なしあり
取引によるポイントの獲得あり あり
ポイント投資できる できない

そのため、楽天証券のいちにち定額コースで100万円未満の取引をしてから、残りの枠をSBI証券でデイトレードするのが最も手数料を抑えられる使い分け方法です。

また、PTS(Proprietary Trading System:私設取引システム)取引にも対応しているため、8時20分~23時59分(16時~16時30分を除く)の長時間にわたりリアルタイムで取引が可能です。仕事などで日中の取引が難しい人や、欧米の市場の動きを見ながら投資をしたい人も満足できる証券会社だといえるでしょう。

SBI証券を選ぶメリット
  • 手数料が安い。25歳以下の取引なら実質無料で取引できる
  • 単元未満株の取扱があるため、少額から取引が可能
  • PTS取引ができるため、夜間早朝もリアルタイムな投資ができる
SBI証券を選ぶ注意点
  • ポイント投資で国内株の購入はできない

\取扱国数は主要ネット証券No.1/

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投資する国によって楽天・SBIを使い分けて手数料を抑える

楽天証券の使い方
  • 安い手数料で中国株に投資する
  • 安い手数料でマレーシア/シンガポール/タイ/インドネシア株に安く投資する
SBI証券の使い方
  • 色々な米国株に投資をする
  • ロシア/韓国/ベトナム株に投資する

楽天証券とSBI証券は投資する国によっても上手く使い分けることができます。

両社で取扱のある中国株は楽天証券の方が手数料が安く、シンガポール、インドネシア、タイ、マレーシア株式についても、楽天証券の方が最低手数料が安い上に、外貨で最低手数料を決めているSBI証券と違って手数料が円で計算されるため、為替の影響を受けません。

一方で、ベトナム、ロシア、韓国株式はそもそも楽天証券で取扱がないのでSBI証券が活きる場面です。

楽天証券SBI証券
中国・20万円まで:550円
・20万円超200万円未満:約定代金の0.275%
・200万円以上:5,500円
約定代金の0.286%
最低手数料:51.7香港ドル
上限手数料:517香港ドル
シンガポール約定代金の1.1%
最低手数料550円
約定代金の1.1%
最低手数料30.8シンガポールドル
インドネシア約定代金の1.1%
最低手数料550円
約定代金の1.1%
最低手数料261,800インドネシアルピア
タイ約定代金の1.1%
最低手数料550円
約定代金の1.1%
最低手数料837.1タイバーツ
マレーシア約定代金の1.1%
最低手数料550円
約定代金の1.1%
最低手数料83.6マレーシアリンギット
ベトナム-約定代金の2.2%
最低手数料1,320,000ベトナムドン
ロシア-約定代金の1.320%
最低手数料550ロシアルーブル
韓国-約定代金の0.99%
最低手数料9,900韓国ウォン
手数料のポイントキャッシュバックあり(超割コース選択時)
取引手数料の1%(大口優遇なら2%)
なし

このように上手く使い分けることで外国株の取引手数料を少しでも抑えるための工夫ができます。米国株は手数料が変わらないので取扱銘柄数の多いSBI証券で投資すると良いでしょう。業界最多水準となる6,000銘柄以上の米国株を取り扱っています。

▽楽天証券とSBI証券における米国株取引のサービス内容

サービス内容楽天証券SBI証券
取扱銘柄数4,829銘柄 6,000銘柄以上
取扱手数料約定代金の0.495%(税込)
最低手数料は0ドル、上限手数料は税込22ドル
買付手数料無料ETFの本数15本 10本
手数料のポイントキャッシュバックあり(超割コース選択時)
取引手数料の1%(大口優遇なら2% )
なし
※2023年8月29日時点
SBI証券を選ぶメリット
  • 米国株の取扱銘柄数が業界最多水準
  • 取扱手数料が業界最低水準
楽天証券を選ぶメリット
  • 取扱手数料の1%がキャッシュバックされる
  • 買付手数料無料ETFの本数が多い

SBIでインデックス、楽天でアクティブファンドをクレカ積立してポイントを効率的に貯める

楽天証券の使い方
  • クレカ積立で1%還元される投資信託(主にアクティブファンド)は楽天カードで決済する
  • 楽天キャッシュも活用する
SBI証券の使い方
  • インデックスファンドは東急カードで決済する

楽天証券とSBI証券では、クレジットカード決済による投信積立で提携ポイントが貯まるサービス(クレカ積立)を提供しています。積立の決済に利用可能なクレジットカードは、楽天証券は楽天カード、SBI証券は東急カードですが、両社ではポイント還元率が異なります。

楽天証券SBI証券
積立設定可能額毎月100~5万円毎月100~5万円
対象口座・特定口座
・一般口座
・一般NISA
・つみたてNISA
・特定口座
・一般口座
・一般NISA
・つみたてNISA
決済に利用できるカード楽天カード東急カード
貯まるポイント楽天ポイントVポイント
ポイント還元率1%
(100円につき1ポイント)
カードの種類により0.5~2%

年会費をかけずにクレカ積立でポイントを貯めたい場合は、年会費が無料である楽天カードと使い分けると良いでしょう。

楽天カードのクレカ積立では信託報酬のうち販売会社が受け取る手数料が年率0.4%(税込)以上のファンドはポイントが1%還元されますが、年率0.4%(税込)未満のファンドはポイント還元率が0.2%まで下がります。

楽天カードで1%還元の対象となっている投資信託は主にアクティブファンドです。1%還元の対象となるアクティブファンドの場合は楽天カードで、それ以外(主にインデックスファンド)については東急カードで積み立てることで0.5%のポイント還元を受ければ、効率的にポイントを貯めることが可能です。

なお、楽天証券およびSBI証券の両方でクレカ積立を行うこともできます。資金に余裕があるなら、両方を併用することでポイントを最大限貯めることもできるでしょう。

楽天証券を選ぶメリット
  • カードの種類に関わらず1%のポイント還元を受けられる
  • 付与されたポイントでポイント投資も可能
SBI証券を選ぶメリット
  • 利用するクレジットカードの種類によっては、2%のポイント還元を受けられる

\取扱国数は主要ネット証券No.1/

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投資しない余剰資金は楽天証券×楽天銀行の高い金利でお金を増やす

楽天証券とSBI証券は、グループ内の銀行と連携したサービスが提供されている点も特徴です。銀行との連携サービスがより充実しているのは、楽天証券だといえます。楽天証券およびSBI証券の銀行連携サービス内容を以下で確認しましょう。

▽楽天証券とSBI証券における銀行連携サービス内容

サービス内容楽天証券SBI証券
提携銀行楽天銀行住信SBIネット銀行
連携サービス名マネーブリッジSBIハイブリッド預金
優遇金利普通預金金利が最大年0.1%にアップ普通預金金利が年0.01%にアップ

マネーブリッジの大きな魅力の1つが、楽天銀行の普通預金金利が最大年0.1%にアップすることです。SBI証券と住信SBIネット銀銀行の連携でも同様のサービスを提供していますが、受けられる金利は年0.01%に留まっており、マネーブリッジには及びません。

なお、マネーブリッジで年0.1%の金利が付与されるのは、普通預金残高で300万円以下の分までです。300万円を超えた分は、年0.04%の利率が適用されます。

楽天証券のマネーブリッジを選ぶメリット
  • 普通預金残高300万円以下の部分は年0.1%、300万円を超えた分は年0.04%の優遇金利を受けられる

\手数料は業界最低水準/

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楽天証券とSBI証券の両方を最大限活用する方法

情報収集も楽天証券、SBI証券の両方を活用しよう

ネット証券である楽天証券およびSBI証券は、対面で投資相談を受けることができません。そのため、投資の手助けになるような有益な投資情報を、それぞれネット上で公開しています。無料の情報サービスも多くあるため、投資の成功を目指すならぜひ活用したいところです。

楽天証券およびSBI証券で提供されている情報提供サービスの一例を、以下で確認しましょう。

▽楽天証券およびSBI証券の情報提供サービス一例

証券会社サービス名利用料(税込)内容
楽天証券 トウシル無料楽天証券オリジナルの投資情報メディア。資産運用の基本からマーケット情報まで幅広く発信
QUICKリサーチネット330円/月QUICK企業研究所が中立的なアナリストレポートや投資戦略レポートを発信
日経テレコン無料日本経済新聞社が提供する
バロンズ・ダイジェスト無料ダウ・ジョーンズ社が発行する投資週刊誌「バロンズ」の中から、日本の投資家にも役立つ記事を厳選し日本語で抜粋・要約
SBI証券ロイターニュース配信サービス無料ロイター社が厳選したニュースを配信。日米の金利、株価、為替などの重要な経済指標はもちろん、金融、財政政策をメールで受け取れる
日経CNBC市況オンラインセミナー無料マーケット・経済専門チャンネルの日経CNBCによる「日経CNBC市況オンラインセミナー」を無料配信。そのほか、SBI証券専属アナリストが投資に役立つ市況情報をスタジオから配信
プレミアムニュース9,980円/月即時性や豊富な情報量、専門性を重視した情報ツール。重要ニュースの発生や指標発表の際に、市場の動きや相場動向の背景にある動きを全てリアルタイム配信。政策決定にかかわる政府高官や企業トップへの直接取材にもとづく独自ニュースも発信
NYSE/NYSE Arca/NASDAQリアルタイム株価・チャート330円/月(税込)外貨建商品取引サイトおよび米国株アプリでNYSE/NYSE Arca/NASDAQの株価とチャートをリアルタイム配信

楽天証券は、日本経済新聞社が提供するビジネスデータベースサービス「日経テレコン」が無料で利用できます。株式や債券といった金融情報をリアルタイムで提供しているQUICKの情報を基に作成したQUICKリサーチも月額330円で利用できるため、日々の情報収集にぜひ活用しましょう。

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SBI証券では、外国株投資に役立つ情報が多く提供されています。利用料無料のロイターニュース配信サービスはもちろん、月額330円のNYSE/NYSE Arca/NASDAQリアルタイム株価・チャートを利用すれば、リアルタイムの価格やチャートを知ることができます。外国株への投資を検討しているなら、SBI証券での情報収集がおすすめです。

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IPOなら楽天証券とSBI証券の両方を活用する

IPO銘柄は、証券取引所への新規上場が予定される未上場株式です。上場後は株価が上昇するケースが多いため利益を狙いやすい投資方法として人気がありますが、発行株式数は限られているので抽選に参加して当選しなければなりません。

楽天証券とSBI証券を併用してそれぞれの証券口座で抽選に参加することで、当然のことながら当選する可能性も高まります

両社の2021年におけるIPO取扱実績は、楽天証券が74本でSBI証券が122本とかなり多い水準なので、2つの証券口座を併用するのに両社は効果的です。特にSBI証券は上場における中心的役割を果たす「主幹事証券」としての実績が多く、株式引受株数が多くなります。

楽天証券では割り当てられたIPO株式のすべてを平等抽選により配分します。資金力やこれまでの取引実績などによって当選確率に差が出ないため、IPO銘柄の獲得チャンスがすべての投資家に平等に与えられます

一方で、SBI証券では割り当てられたIPO株式のうち60%を平等抽選により配分して、平等抽選で外れた人の中からIPOチャレンジポイント数が多い人に割当分の30%を配分します。

IPOチャレンジポイントとは過去の抽選に落選した場合に付与されるポイントのことです。

残りの10%は、IPOチャレンジポイントによる配分に漏れた人から過去の取引実績などを基に配分されます

楽天証券およびSBI証券のIPO抽選方式
抽選方式楽天証券 SBI証券
1票の割当1口座1票
抽選方法100%平等抽選60%:平等抽選
30%:IPOチャレンジポイント数の多い人から配分
10%:SBI証券との取引実績などにより配分
事前入金

SBI証券では完全平等抽選の割合が少なめですが、継続的に抽選に申し込むことで当たりやすくなるというメリットがあります。このように楽天とSBIでは当選しやすい層が違うので、IPO投資において両社を併用する価値は十分あるでしょう。

NISA・つみたてNISAなら楽天証券でもSBI証券でもOK

一般NISAやつみたてNISA口座を開設するなら、楽天証券でもSBI証券でもそれほど大きな違いはありません。それぞれの特徴を以下で確認しましょう。

▽楽天証券およびSBI証券における一般NISA・つみたてNISAの概要

楽天証券SBI証券
一般NISA対象商品・国内株式(現物)
・外国株式(ETF含む)
・投資信託
・国内株式(現物)
・外国株式(ETF含む)
・投資信託
・IPO
・単元未満株
対象ファンド数2,534本2,575本
手数料【国内株式】
売買手数料無料
【投資信託】
買付手数料無料
【外国株式】
所定の手数料
【海外ETF】
買付手数料を全額キャッシュバック
【国内株式】
売買手数料無料
【投資信託】
買付売却手数料無料
【外国株式】
所定の手数料
【海外ETF】
買付手数料無料
つみたてNISA対象ファンド取扱本数194本205本
手数料買付手数料無料買付売却手数料無料
2023年8月29日時点

楽天証券とSBI証券では、一般NISAのサービス内容に大きな差はありません。ただし、一般NISA口座でIPOや単元未満株の取引ができるのはSBI証券のみのため、その2つへの投資を検討しているならSBI証券を選びましょう。

つみたてNISAのサービス内容も、楽天証券とSBI証券ではサービス内容に大きな差はありません。どちらもつみたてNISAでクレカ積立ができるため、ポイントやクレジットカードなどによって決めても良いかもしれません。

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