世界で初めてワイシャツを開発したと言われているシャルベは、フランスの最高峰シャツブランドです。政治家やセレブにも愛用家が多いシャルベの魅力を解説します。

ワイシャツの元祖シャルベの歴史

死ぬ前に一度は仕立てたいシャルべのシャツ
(画像=halayalex/stock.adobe.com)

1838年、フランスの高級シャツ店シャルベは世界初のシャツ専門店として、歴史を歩み始めました。クリストフル・シャルベにより創設されたオーダーシャツ工房がブランドの起源です。1889年に万国博覧会で開催されたコンテストで金賞と審査員大賞を獲得し、その地位を確固たるものとしました。「エグゼクティブのための良い趣味を」をコンセプトに、上質な品々を作り続けています。

そんなシャルベですが、一度は倒産寸前まで追い込まれた過去があるのです。経営の危機に面していた1960年代、フランスの有名な生地生産者であるドニ・コルバンがシャルベを買収しました。見事救済した後、息子のジャン=クロード・コルバンが社長を引き継いで現在のシャルベに至っています。

現在はシャツだけでなく、ネクタイやベルト、レディースやレザーグッズ、アクセサリーといった豊富なラインアップを取りそろえており、より多くの顧客を魅了しています。

他の高級シャツとは別格のシャルベの魅力とは

シャルベのシャツは「人体に合わせて立体的に柔らかくつくること」を志し、一枚一枚丁寧に仕立てられています。

袖付けはジャケットの製法と同じように後付けされています。これにより、背中の切り替え部分であるヨークと袖のストライプ模様を合わせることができ、さらに美しいシルエットもキープされます。

カフス付け、剣ボロ付け、前立ては、一度生地の端を縫ったものを折り返して仕上げる地縫い返しが採用されています。これにより、繰り返しの洗濯にも耐えられます。

ボタンは厚みのある上質な白蝶貝の使用で、高級感を演出します。また、ボタンすべてに「根巻き」という、ボタン付けの最後の工程でボタンを生地から1.5~2mmほど浮かせる仕様を施しています。これはジャケットやコートのボタン付けに見られる仕様で、カフスやシャツの第一ボタンの掛け外しをしやすくします。

また、一般的なドレスシャツは裾をテール状にラウンドカットしたものが主流ですが、シャルベのシャツは両脇に10cmほどの長めスリットが加えられたスクエアカット仕上げとなっており、どんな動きに対してもシャツの裾がパンツから出ないための工夫だそうです。

このように、職人のシャツの細部にわたるこだわりや歴史に裏づけられた技術の蓄積が現代にも通用するクオリティーを可能にし、今も世界中で愛され続けるゆえんでしょう。

オーダーの相場は?

シャルべのシャツには既成品やパターンオーダー品、オーダーメード品が存在します。パターンオーダーは生地や襟型、カフス、ポケットなどを複数のデザインから選んで組み合わせる形式です。

既製品は1着4~5万円からが相場で、パターンオーダーやオーダーメードになると6万円から、中には10万円以上になることもあります。

日本でも一部の百貨店で取り扱いがありますが、採寸後から受け取りまで4ヵ月程度かかるようですので、検討する場合はある程度の期間を見込んでおく必要があるでしょう。

一度は本場パリでオーダーしてみたいシャルベのシャツ

シャルベの支援に力を注いだシャルル・ド・ゴール大統領をはじめ、ジョン・F・ケネディ大統領など歴史を代表する大物政治家や各界の著名人たちがこぞって愛用していたことでも知られています。

多少値は張るかもしれませんが、シャツを単に毎日着用する消耗品ではなく、ビジネスマンとしての風格を演出してくれるアイテムと捉えてみてはいかがでしょうか?自分の体形に合わせたこだわりの1枚を仕立て上げることで、これまでの自分とは違った一面が見えてくるかもしれません。シャルベのシャツを通して同僚や部下、取引先の相手とも会話が広がることでしょう。

日本でもオーダー可能となっていますが、やはり1度はヴァンドーム広場に構えるパリ本店でオーダーしてみたいものです。

(提供:JPRIME


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