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(画像=テモナ株式会社)
佐川 隼人(さがわ はやと)
テモナ株式会社代表取締役社長

システムエンジニアを経て4度の起業経験を持ち、2008年10月にテモナ株式会社を設立。フロービジネスで労働集約モデルの事業に限界を感じ、SaaS型のサブスクモデルへ事業転換し、延べ2,000社以上に、サブスク事業のコンサルティングを行う。
2017年マザーズ上場、2018年日本サブスクリプションビジネス振興会設立、2019年4月プライム市場昇格。
著書に「サブスクリプション実践ガイド」(英治出版)。
テモナ株式会社
テモナの社名の由来は「便利に、簡単に、たやすく」という意味を持つ「てもなく」という古い言葉です。
EC領域において約10年間に渡ってサブスク事業支援に特化したシステムを提供しており、「サブスクストア」をはじめ1,000社以上のアカウント開設実績を持っています。

これまでの事業の変遷について教えてください。

私が初めて起業したのは大阪で、パートナーと共同で会社を立ち上げました。しかし、会社のお金をパートナーが持ち逃げし、経営が困難になりました。その後、東京のベンチャーの取引先から再度起業へのチャンスを授かり、東京に移住しました。そこで現在のテモナ株式会社を立ち上げました。

当初はシステムの受託開発事業を行っていましたが、リーマンショックの影響で事業に行き詰まりを感じ、ビジネスモデルを変更しました。サブスクリプション型のビジネスに事業転換し、SaaSで再出発を果たしました。

テモナ株式会社
(画像=テモナ株式会社)

一番感銘を受けた書籍とその理由は?

私が最も影響を受けた本は、「キャズム」というハイテクマーケティングの本です。これは、社会が経済的な混乱の中で、僕たち自身も会社の再構築が必要と感じていた時期に出会った本です。

その中で示された概念、特にマーケティングやプロダクトのベルカーブなどは、具体的な道しるべとなりました。これはお客様から学び、一緒にプロダクトを育て進化させていくという、まさに我々が経験した道のりそのものでした。この本がなければ今の私たちは存在しなかっただろうと言っても過言ではありません。

読書はどのように仕事に生かせたでしょうか。

「キャズム」で得た知識は、その後の会社運営に大いに役立ちました。たとえば、書籍の中で紹介されている「初期のお客様は先進的で、彼らと一緒にプロダクトを育てていく」という考え方を具体的に実践しました。データを元にJOIを指標に掲げ、顧客層が変わるごとにプロダクトのマネジメントを変えるなど、その思想を具体的な形で実践しました。これによって、お客様のニーズに対応したプロダクトを提供し続けることができ、結果的にテモナ株式会社の成長を支えました。

経営において重要としている考え方を教えてください。

体育会出身の私自身の性格を反映して、会社の経営理念も「体育会系のノリ」を大切にしています。これは、事業に対する強い情熱と困難を乗り越える強力なドライブを会社全体に広めるためです。また、全力で取り組むという姿勢を大切にしており、これはラグビーをやっていた私自身のスポーツ経験からくるものです。同じく体育会出身でありラグビー経験者である社員もいて、我々はスポーツの場で培った団結力と闘争心をビジネスの現場にも持ち込んでいます。

最後に、御社の未来構想や従業員への期待について教えてください。

テモナ株式会社はEC(サブスクリプション)事業者を全面的に支援する会社として、その市場を広げていくことを目指しています。

従業員に対しては、そのビジョンに共感して一緒に成長していくことを期待しています。これまでは私が中心となってプロダクト・サービスを作ってきましたが、今後はあらゆる社員が中心となり、世の中に革新的なプロダクト・サービスを生み出すことを目指しています。

氏名
佐川 隼人(さがわ はやと)
会社名
テモナ株式会社
役職
代表取締役社長