『いま、お金について知っておきたい6つの教え』より一部抜粋

(本記事は、本田 健氏の著書『いま、お金について知っておきたい6つの教え』=きずな出版、2023年10月31日刊=の中から一部を抜粋・編集しています)

「浪費家タイプ」と「節約家タイプ」

性格別のお金の使い道3選!あなたはどのタイプ?
(画像=Peera/stock.adobe.com)

最初に「浪費家タイプ」「節約家タイプ」「稼ぐのが大好きタイプ」を見ていきましょう。この3つのタイプは、いずれも、お金に対してアクティブにつき合っています。でも、そのつき合い方がまったく違います。

つまり、次のようになります。

[浪費家タイプ]ーー「お金を使う」
[節約家タイプ]ーー「お金を貯める」
[稼ぐのが大好きタイプ]ーー「お金を稼ぐ」

たいていの人が、この3つのいずれかに当てはまる、一般的な性格タイプとも言えます。

でも、それが極端になり、不健康な感じで、お金を稼ぎ、貯め、使うようになると、お金との健康な関係が、依存症的なものに変わってしまいます。彼らは、「強迫的浪費家」「強迫的節約家」「強迫的に稼ぐのが大好き」になります。

「浪費家タイプ」は、お金を使うときに力(パワー)を感じ、「節約家タイプ」は、お金を貯めるときに最も安心します。「稼ぐのが大好きタイプ」は、お金を稼いでいるときにいちばんパワーを感じ、もっと稼ぐための新しい方法を考えています。

「浪費家タイプ」も「稼ぐのが大好きタイプ」も、「節約家タイプ(またはギャンブラータイプ)」の親を持つ家庭で育つ傾向があります。

なぜ、そのような家庭の人たちが「浪費家タイプ」になる一方で、もう一方は「稼ぐのが大好きタイプ」になるのでしょうか?

人はある種のストレスを経験すると、自然とさまざまな解決策を思いつくものです。

「浪費家タイプ」になった人たちは、浪費することでパワーを感じることを選んだのです。

「稼ぐのが大好きタイプ」の人は、お金を稼ぐことでパワーを感じます。

どちらの方法でもパワーを感じることはできるわけですが、それは個人の反応、お金との関わり方、そして自分の人生をどう生きたいかによるのです。

では、ここから、それぞれのタイプについて詳しく見ていきましょう。

浪費家タイプ

「浪費家タイプ」はお金を使うことに最も喜びを感じますが、それは節約したり稼いだりすることよりも自然なことかもしれません。

浪費家になるには、大金を使うという(わな) にはまる必要はありません。

私の大富豪の友人は、日本の100円ショップで時間をすごすのが大好きです。

彼は小さくて面白いものを買うのが大好きで、そのことに喜びを見出しています。

もちろん、ハイエンドなものに浪費することもあります。彼らは通常、スポーツカー、高級ブランド、宝石、化粧品、アクセサリー、さらには食品などのあらゆる種類の贅沢品に多額のお金を(つい) やします。

浪費家の多くは、若い頃はとても退屈だと感じており、彼らの内にはエネルギーが停滞していたのかもしれません。どちらかと言えば厳格な環境で育ち、幼い頃から、お金を使うことは悪いことであり、時には恥ずべきことであると教えられてきました。当然、無駄な出費は絶対に許されません。

彼らの親たちが小銭を集めていたのを(あわ) れに思い、そんな親を嫌っていました。それが高じて、真反対とも言えるような「浪費家タイプ」になるわけです。

裕福な家に育った友人たちを(うらや) ましく思い、自分のお 小遣(こづ) かいでは、とうてい友だちが持っているようなものは買えないことに、苦痛を感じていたのでしょう。

そのような幼少期は、刑務所にいるように感じられるため、大人になって好きなものにお金を使えるようになって、ようやく自由を味わいます。それが「浪費家タイプ」の誕生です。

「浪費家タイプ」は、お金がないとき、「いまお金を使う余裕がない」ということをわかっていても、「お金を使いたい」という強い欲求に突き動かされます。

では「浪費家タイプ」はダメなのかというと、そうとは言えません。「浪費家タイプ」は、幸せで楽しい人が多く、自分の持っているものをなんでも() しみなく人に与えます。

「楽しみ方」というものを知っていて、パーティーを開催するときも上手で、友人として持つには最高です。お金を循環させ続けることができる限り、彼らは大丈夫です。

でも、収入が下がったり、出費をコントロールできなくなった途端、借金の問題を抱えることになります。クレジットカードの引き落としができないトラブルに(おちい) る可能性が高く、買い物依存症になってしまう人もいます。

強迫的な浪費グセから抜け出すには、「どうしても欲しい」と思う品物を 衝動買(しょうどうが) いする前に、「1週間待てるかどうか」を自問してみてください。これは「浪費家タイプ」に限らず、何か予算が限られているとき、大きな買い物をするときなどにも効果的です。

節約家タイプ

「節約家タイプ」は、ライフスタイル、お金の習慣、自由な時間やエネルギーの使い方まで、浪費家と正反対であることが多いでしょう。

「節約家タイプ」は内向的な傾向があり、週末は外出したり遊んだりせず、家で猫とすごして、本を読んだり映画を観たりするのを楽しむような感じです。そのほうが、財布に優しいわけです。

家庭的な人は 無駄(むだ) な出費を省くことができますし、何かでお金を節約していることがわかるだけで、生活に安心感が生まれます。

預金口座に十分なお金が入っていると、それを感じるだけで安心できるのです。

「節約家タイプ」の人がいちばん恐れているのは、「お金がない」「お金に余裕がない」という緊急事態が起こることです。

「節約家タイプ」の親は「浪費家タイプ」や「ギャンブラータイプ」だったりします。

親が経済的に不安定で、それによって苦しんでいるのをずっと見てきたのと、自分自身も、そのことで苦労してきたために、「もう、あんな時代は() () りだ」と思うわけです。彼らは、経済的に不安定な親の子どもとして生まれ、とてもつらい思いをしたので、大人になったら、生きていくのに十分なお金があることを最優先にして、お金の心配をしないようにしたいと考えます。

そのため、人生を楽しむことよりも、経済的な安定を選ぶ傾向があります。

彼らは成長過程で、「楽しい」ことを経験しても、そのために親が苦労するくらいなら「お金を使わない」ことのほうが大事だと感じたはずです。

楽しむことと経済的な安全のあいだで 板挟(いたばさ) みになっても、常に安全、安定を選択します。そのため、リスクを取ることを避け、新しいことを学び、新しい世界を発見する機会を逃してしまいます。

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<著者プロフィール>
本田 健
作家。神戸生まれ。
経営コンサルタント、投資家を経て、現在は「お金と幸せ」をテーマにした講演会やセミナーを全国で開催。インターネットラジオ「本田健の人生相談」は5000万ダウンロードを記録。

著書は
『20代にとって大切な17のこと』『30代にとって大切な17のこと』(きずな出版)
『ユダヤ人大富豪の教え』『20代にしておきたい17のこと』(大和書房)
『大富豪からの手紙』(ダイヤモンド社)、『きっと、よくなる! 』(サンマーク出版)
『大好きなことをやって生きよう! 』(フォレスト出版)
など200冊以上、累計発行部数は800万部を突破している。

2019年6月にはアメリカの出版社Simon & Schuster 社から、初の英語での書き下ろしの著作『happy money』をアメリカ・イギリス・オーストラリアで同時出版。
その他ヨーロッパ、アジア、中南米など、世界40カ国以上の国で発売されている。

本田健公式サイト
https://www.aiueoffice.com/

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(提供:Wealth Road