「グッチ」と中国市況の低迷でケリングの1〜3月の業績が大幅に悪化 
(画像=「セブツー」より引用)

ケリングは4月23日、2024年第1四半期(1月31日~3月31日)の売上高が前年同期比で11%減となる45億400万ユーロ(約7431億円)だったと発表した。中国における市況の低迷と「グッチ(GUCCI)」を始めとする一部ブランドのポジショニングの変更が影響した。

ケリングの主軸ブランドである「グッチ」の売上高は、前期比で21%減となる20億7900万ユーロ(約3430億円)と2桁減だった。「グッチ」のケリングにおける売り上げシェアは前年同期の52%から44%に低下している。

ケリングのフランソワ・アンリ・ピノー(François-Henri Pinault)CEOは、「ケリングの業績は第1四半期に大幅に悪化しました。上半期の営業利益も大幅に減少すると予想しています」との談話を発表している。

「グッチ」のクリエイティブ・ディレクターだったアレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)の後任に就任したサバト・デ・サルノ(Sabato De Sarno)は、2023年9月のミラノファッションウィークにおいてウィメンズコレクションでデビューを果たしたばかりだが、今後もクリエイティブの中核を担っていく。

また、「サンローラン(Saint Laurent)」も前期比で8%のマイナスとなり、7億4000万ユーロ(約1221億円)、「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」も同2%のマイナスとなり、3億8800万ユーロ(約640億円)の売上高だった。

ケリングの3大ブランド以外の「バレンシアガ(BALENCIAGA)」や「アレキサンダー マックイーン(Alexander McQueen)」などの売上高の合計は、前期比7%減となる8億2400万ユーロ(約1359億円)だった。

ピノーCEOは、「私たち全員がケリングの現在の課題を乗り越え、永続的な成長に向けた強固な基盤を再構築するためにたゆまぬ努力を続けていきます」としている。

1ユーロ=165円換算(4月23日時点)