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(写真=PIXTA)

女性と株式投資

最近増えてきた女性の株式投資について思うところを披露してみます。まず、株式市場が上がってくるにつけ、投資に関心を強めてくる女性が増えてきています。

周りの女性に聞いてみますと、私の場合はもともと仕事柄当然と言えば当然ですが、ほとんどの女性が株式投資に興味を持っています。或る人は「前から興味を持っていたが、まとまったお金がたまれば」と、また別の人は「株は買いたいが損するので」と逡巡していたり、いろいろです。

ところが、いざとなるとなかなか決心がつかないのも事実です。女性は一般に家計を預かっています。よって買い物などの場合、やりくりしながら10円100円を大事にします。また働いていない女性は株式投資に向けるいわゆる可処分所得が不足がちです。

働いている女性は周囲の男性から投資の経験談を聞くこともできるし、自らの仕事の経験から「株式投資をしながら社会と接する、とか株式投資は社会貢献ではないか」と理解を深める人たちが増えてきました。もしあなたが既に上場企業の株主であれば、今年に入って表面化した某社の親子対決に大きな関心を持てたことでしょう。

いっぽう、家庭にいる女性は子育てとか、介護とかで忙しい毎日を過ごしています。しかし、株式投資にも(病気とか老後のことを考えたりして)関心を持ちます。投資信託とか株式投資は願うだけで経験が無いとなかなか進みません。そのためによきメンター(せんせい)を探して、町のセミナーに通うことになります。

女性向けのアンケートとかお話によると、意外にも、投資の目的はお金を即儲けたいというよりも、コツコツと投資して、将来に備えたいという堅実な考えをお持ちの方が多いです。そこで、投資信託を月掛で買うとか、NISA口座を開いて長期に株式を保有しようとしています。

さて、女性はどうやって銘柄選択をするのでしょうか。これが問題です。証券会社の推奨株を調べるということはあるでしょう。一方で、友達とかご主人とかから情報をもらうこともあるでしょう。テレビ番組を見ながらヒントを得ることもあります。

たとえば、ロボットが進化して災害とか介護などにも使われるようになったというドキュメントフィルムを見て感激した―よってロボット関係の株式に投資してみたいという動機を持つ方もいます。しかし、困難な問題は残ります。いま当の株式が安いのか高いのか判断がつきかねるのです。

「できれば割安で投資したい」というのが、洋の東西を問わず成功の秘訣なのです。投資のセミナーをはじめマネー雑誌では、チャートの見方、PERとか利回り、株主還元策などの「要素分析術」を使って、株価が割安か割高を計ることを教えますので、セミナーに参加するのは意義があると思います。

〝損が出た〟と神経質になる方は株式投資は自分には合わないと思ったほうがいいでしょう。株式投資はまず「株式を買って、次に売って」初めて損したとか得したと言えます。ただ持っているだけでは損も得もないわけです。

一喜一憂ばかりする女性は投資に向かないという“言い伝え"はそこから来ているのでしょう。つまり、自立していないということです。“自分の責任で投資をする"という決意が欠けていて、何から何までリーダーに依存してしまう弱点が出てしまいます。

「だまされた」と怒る女性もいますが、間違っても人のせいにするのはやめましょう。絶対得する(または損をしない)投資方法はありません。しかし、基本を守ればリスクは減ります。

  • 銘柄は優秀な会社を選ぶこと、ボロ株には手を出すな
  • 長期で持つこと。株価は循環します、我慢していれば値段もいつかはもどってきます
  • 配当金や株主優待も含めてほどほどの成果でよしとすること

などで、これらが絶対条件ではないですが、女性のあなたの人生に株式投資が潤いを与える知恵というものです。

吉野永之助
1936年生まれ。大手外資系投資顧問キャピタルグループの元ファンドマネジャー。

(記事提供: 投資家ネット『ジャパニーズ インベスター』