「コードを書ける経営者が2軸で発想できる」

他方で、栄藤氏は日本と米国とのビジネス慣行の違いにも併せて言及。同氏によれば、日本ではコードを書くエンジニアと、経営者が全く異なるが、米国にはコードを書ける経営者もいるという。日系企業に必要な事柄については「自前でソフトウェアを設計できる人を育成すること、もしくは、まずは自前で雇用することだ。中途半端に発注するのはダメ」と同氏は力を込めて話す。

ただ、日本では商慣行が障害となることもありそうだ。栄藤氏も指摘するように、国内のビジネスの現場では、まだまだ雇用流動性も低い。欧州においても、中央集権的な雇用慣行があることから、米国でのIT分野での文化を模倣することも難しく、ソフトウェアの標準化などでも困難を抱えるのではないかと同氏は語る。

加えて、「 垂直 と 水平 のバリューチェーンを考えるという発想できる人が、会社を経営したり農業法人なり医療法人を始めなければだめだ。そういう人を育てなければならない、育てたり、雇ったりしなければならない」と同氏は強調する。(宮崎二郎)

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