(写真=ZUU online編集部)
ビジネスやマーケティングの最新動向について討論する「ワールド・マーケティング・サミット・ジャパン2015」の2日目に、マーケティングの権威として知られるフィリップ・コトラー氏らは10月14日、日本企業でも注視しておきたいトレンドについて議論。討論の最後には「日本企業に向けてのアドバイス」を求められ、それぞれの立場から見解が語られた。
「2020年に向けて何をすべきか(英題:Strategies for Competing Effectively in 2015-2020)」と題した、最終日の、最後のプログラムとなったパネルディスカッションでは、フィリップ・コトラー氏のほかに、サイモン・クチャー&パートナーズ創業者であり代表を務めるヘルマン・サイモン氏、ドン・シュルツ氏、ネスレ日本株式会社 代表取締役社長兼CEOの高岡浩三氏が加わり、お互いの意見をぶつけ合った。
マーケティング分野で先端を走る識者らの考えを総覧できたパネル討論の内容を、今回はダイジェストで紹介する。
「情報」のマーケティングへの生かし方
マーケティングの大家であるコトラー教授は、情報化の進む現状について改めて言及。多くの、さまざまな情報の流通により、かつて想像できなかった時代になっていくのではないかという見通しが示された。
同氏によれば、特にメガシティでは、さまざまな情報が流通し、新たな製品や価格の比較が可能になると解説。さまざまな情報やフィードバックを解析するマーケティングオートメーションの活用により、ビジネスの状況や価格も変わってきてしまうだろうとの趣旨でさらに同氏は解説した。
また、こうした構造の変化の要因については、マーケティングオートメーションに組み込まれたアルゴリズムがさまざまな条件を解析し、最適化を実現するためにどのような事をすべきか明らかにしてしまうという。加えて、同氏は、こうした予想もできないような変化を遂げる世界にどのように対応していくかが重要だと補足した。