(写真=PIXTA)
ひと昔前に比べて「マネープラン」「ライフプラン」の重要性が叫ばれている。これには様々な理由があるのだが、加速する少子高齢化の中で「将来への生活不安」が増していることが一番の要因だろう。実際、ここ数年、筆者宛のマネー相談の依頼が急増している。しかしながら、何かのきっかけがないとお金のことをプロに相談するというアクションを起こす人はまだ少ないのが現状だろう。
そこで今回はファイナンシャルプランナーへの相談とは一体どんなものなのか、それを受けることによってどんな変化が起きるのか、実例をもとに紹介する。
お悩み上位は「老後が不安」「お金が貯まらない」「資産運用の始め方」
マネー相談のきっかけは人それぞれだが、直近3年間のお悩みの上位は、
「老後、生活していけるかが漠然と不安」
「無駄遣いをしているわけではないけどなかなかお金が貯まらない」
「資産運用に興味があるが、始め方がわからない」
といったところである。
他には「子供の教育資金が足りるか不安」「これまでお金のことを考えてこなかったので考えたい」「加入中の保険で保障が足りるのか知りたい」「住宅購入の予算と住宅ローンの組み方を知りたい」「家計の流れを見直して整理したい」などもある。
読者の中にも共感する悩みが多いことだろう。マネー相談というと「資産家がするもの」というイメージがあるようだが、そうではない。日常生活のちょっとしたお金の疑問や不安で相談に訪れる人が実に多い。
年収700万なのになぜかお金が貯まらないAさん
読者がイメージしやすいように、40歳シングル女性、年収700万円、大手金融機関に勤務しているAさんの実例を紹介する。
Aさんは「収入が高い割にお金が全然貯まらない……」という悩みを持っていた。確かに年収700万円は高所得。Aさん曰く、「無駄使いをしている自覚はない」とのこと。
Aさんは忙しく、家計管理もほとんどできていないということだったので、まずは収入と支出を分析した。特に支出の分析については、スプレッドシートを用いて入念に分析を行った。すると、コンビニやカフェ代が意外にかさんでいることが判明した。