富裕層の資産運用において「レバレッジ」は必要不可欠な要素だ。連載「富裕層の資産運用マル秘テクニック」では、前回に引き続きこの「レバレッジ」ついて解説、富裕層が実践しているレバレッジの具体的な活用方法をご紹介する。今回も、日本を始め米国やスイスのプライベートバンクに11年間在籍し、現在は富裕層の資産形成サービスを手掛けている「ウェルスパートナー」代表・世古口俊介氏に話を聞いた。

>>>【PR】コンシェルジュが生涯伴走! あなたにあった資産アドバイザーを無料紹介

金融レバレッジの代表格

(画像=PIXTA、ZUU online)

富裕層は、前回ご紹介した不動産担保ローンなどの実物資産を担保にした「実物レバレッジ」だけでなく、金融資産を担保に借り入れをする「金融レバレッジ」についても利用することが多い。なかでも代表格は、「証券担保ローン」だ。

証券担保ローンとは、保有している株式や債券といった有価証券を担保にして借り入れするローンのことだ。デメリットは、強いてあげれば担保の有価証券を売買することができなくなるということくらい。そのため富裕層の間でよく利用されているのだ。

それでは、仕組みを説明しよう。例えば1億円の株式と、1億円の債券を担保に証券担保ローンを組むとする。株式や債券の種類によって借り入れができる担保掛目が異なるが、ここでは分かりやすくするため株式が50%、債券が70%だとする。

となると、株式で1億円×50%=5000万円、債券で1億円×70%=7000万円、合計1億2000万円を借り入れることができる「担保余力」があることになる。つまり、2億円分の有価証券を担保にして、1億2000万円の範囲で自由に資金を出し入れすることが可能になるわけだ。

再投資で担保余力を増額