2019年6月3日8時時点に竹内典弘さんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

先週の米ドル/円は、月末のロンドン仲値でのドル買いが強まるなか、5月30日(木)に週高値109.92円までの上伸となった。その後は、31日(金)にかけてトランプ米大統領が、メキシコが不法移民対策を講じないことを背景に、メキシコからの全輸入品に5%の関税をかけると発言した。為替市場では、アジア時間からリスクオフの流れが継続、米国時間の引け際に週安値108.28円まで下値を拡大した。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週は重要イベント目白押し。本日6月3日(月)には米国で米経済の代理変数と表現しても過言でないISM製造業景気指数が発表予定で、前回の52.8よりさらなる低下が予想される。明日4日(火)はパウエルFRB議長が、シカゴ連銀の主催する討論会で講演する。ここまで議長は今後の政策に関し「利下げ」を口にしたことはないが、議長の姿勢の変化に市場の関心が集まる。6日(木)ECB理事会が開催予定、政策変更は見込まれないなか、TLTRO-3の詳細が判明するだろう。7日(金)米国で雇用統計が発表予定、景気の遅行指標であり、極端な悪化でなければ材料とならないだろう。引き続き株価の底割れを意識し、米ドル/円やクロス円での戻り売りを主軸としたいところだ。ボラティリティから換算する今週のレンジは、米ドル/円で107.00~109.00円、ユーロ/米ドルで1.1050~1.1250ドル、ユーロ/円で119.50~122.00円を予想している。

竹内典弘
1990年、カナダ系の銀行へ入行し為替ディーラーとなる。HSBCでは米ドル/円のチーフトレーダーを務めるなど20年以上にわたって為替市場の第一線で活躍。現在は個人トレーダーとして自己資金を運用するほか、twitter(@yen20pl)や西原宏一さんのメルマガを通じて情報配信を行なう。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。