コロナ禍において、会社を引き継ぐ「事業承継」は待ったなしの状況になっている。だが、方法やタイミングを誤れば大きく損をしてしまう。そこで特集「倒産しない事業承継ノウハウ」の第3回は「M&Aによる事業承継」のノウハウをお伝えしよう。

中小企業の事業承継でもM&Aが普及

経営者,相続
(画像=freeangle / pixta, ZUU online)

M&Aといえば、大企業の話のようにも思えるが、最近では中小企業の事業承継の世界でも一般的になっている。特に身内や社内に後継者がおらず、M&Aの手法を使って会社を売却せざるを得ないからだ。

M&Aでは、まず銀行や税理士事務所、M&A仲介業者といったなどアドバイザーに相談することになる。その際、必ず秘密保持契約を結ぶ。企業の機密情報が漏れないようにするのはもちろんのこと、従業員や取引先に不信感を抱かせないためにも重要だ。その上で具体的な売却先の選定や、条件の交渉に移り、デューデリジェンス(対象の企業に対する詳細な調査)などを経た上で最終契約に至る。