ロジハラをする人の4つの特徴

パラハラ防止措置のなかでは、相談窓口を設けるとともに相談担当者を置くことが必要だ。被害者の相談を親身に受けたり、適正な措置を講じたりするためには、事業主および相談担当者となる人が行為者となり得る人の特徴を把握しておくことも求められる。どんな人がロジハラをしやすいのかは、一概に言えないが参考までにロジハラをしやすい人の性格的な特徴をあげてみよう。

1.相手よりも優位にありたいというプライド

プライドの高い人のなかには、相手よりも優位に立って自分の虚栄心を満たしたいと思い「正論」を振りかざす人がいる。プライドが高いことは決して悪いことではないが「自分は相手より優れている」「相手よりも優位に立ちたい」という見栄を張りすぎてしまうとロジハラになりやすい。

2.満足感や優越感を得たいというコンプレックス

コンプレックスが強い人は、無意識に相手よりも優位に立って満足感や優越感を得たい考えからロジハラになりやすい。正義感からではなく相手を言い負かすことが目的になってしまうとロジハラとなる可能性がある。

3.相手の気持ちがわからない

相手の気持ちが理解できず「自分がされたら嫌な気持ちになることを他人にしてはいけない」と感じない人も注意が必要だ。相手のことを考えずつい「正論」を押し通してしまう可能性がある。そのような人は、言っていることは正しくても相手への配慮が足りないため、現実はその通りにはいかないことに気付きにくい。

4.自分が正しいと思い込んでいる

「正論」を突き付ける人は、自分が正しいと思い込んでいる人も少なくない。そのため「相手を思って正しいことを言っている」と主張する傾向にある。思い込みによる自己主張が強く相手の意見に耳を貸さないため、話し合いにならないのも特徴といえるだろう。

ロジハラが発生しやすい場面を紹介

ロジハラは、具体的にどのような場面で発生しやすいのかを3つのパータンに分けて見てみよう。

・部下や同僚がミスをしたとき
ロジハラをする人の特徴で述べた通り相手よりも優位に立って満足感や優越感を得たい考えがあると、部下や同僚がミスをしたときにロジハラが起きやすい。誰でもミスはするものであるが、ミスをした本人は引け目を感じて強く言い返すことはなかなかできないのだ。自分のストレス解消のために理屈で精神的に追い詰めようとするケースがあるので注意が必要だ。

・会議やミーティング時の議論の場
会議やミーティングの場もロジハラが発生しやすい場面といえる。「議論を装って重箱の隅をつつくような揚げ足とりをする」「議論の名のもとに相手を論破しようとしつこく正論を突き付ける」といったケースが考えられるだろう。

本来、議論や話し合いは勝ち負けにこだわる場ではなく正論は感謝されるべきものである。しかし、ロジハラをする人は、相手を言い負かすことが目的となっていることも少なくない。

・部下が上司へ報告する場面
部下と上司の関係は、それだけで上下関係の優位性がある。「部下のために正しいことを言って指導する」という大義名分があるだけに部下の報告に難癖をつけてくるのだ。本来、上司は部下を指導・育成することが仕事のはずである。しかし自分が部下より優れていることを周囲にアピールするために部下へ「なんで指示した通りにできない」「なんでミスをしたのか説明しろ」と精神的に追い詰めるのだ。